出版社内容情報
25人の高齢者が肉親の死や離婚など悲哀の経験を赤裸々に語る。
本書はデンマークの25人の高齢者たちが自分の孤独を赤裸々に語った本である。編者の1人であるピーダ・オーレスンは15歳のときに父親を亡くしている。彼は自らと同様に親を亡くし、それを乗り越えて生きてきた人々の人生経験や思いを語ってもらうことが、同じような状況に置かれた人々に力を与えるのではないかと考え、親を亡くした人の手記を集めた『母が死んだ、父が死んだ(Min mor dode, min far dode)』(クローウ出版)を1999年に出版した。これがデンマークで大きな反響を呼び、以来、配偶者や兄弟の死、両親の離婚、家族の認知症発症などさまざまな悲しみや喪失を体験した人の手記を集め、〈悲しみと喪失のシリーズ〉として世に送り出している。本書はこのシリーズのうちの1冊である。
内容説明
きっと光が見えてくる!愛する人との別れ、病気、家庭内の不和…デンマークの生活風景を表す写真とともに。
目次
人生の夜空に輝く星
新しい人生
孤独という重荷
ブラインドの羽を数える日々
孤独の殻に閉じこもって
私を変えた会話
強い羞恥心
孤独すぎる日々
暗闇の先には光がある
部屋の隅々まで知り尽くして
孤独に浸かりたくない
自分の気持ちを話すことの大切さ
孤独という概念に関する考察
良好なネットワーク
疎外感
ペンパルをもつ喜び
真の孤独
絶え間なく続く孤独
2人でいることの孤独
この世に送り出された人間
新しい深淵
周囲に見捨てられて
自然に力はわいてこない
厭世家
しっかりしろ、クヴィスト夫人!
著者等紹介
マスン,ビアギト[マスン,ビアギト][Madsen,Birgit]
1954年生まれ。出版コンサルタント
オーレスン,ピーダ[オーレスン,ピーダ][Olesen,Peter]
1946年生まれ。ジャーナリスト、作家。建築文化に関する著書多数
ビェアアグラウ,ヘンレク[ビェアアグラウ,ヘンレク][Bjerregrav,Henrik]
1962年生まれ。写真家。45冊以上の本の写真を手がける
石黒暢[イシグロノブ]
1993年大阪外国語大学外国語学部デンマーク語・スウェーデン語学科卒業。1995年同志社大学大学院文学研究科社会福祉学専攻博士前期課程修了。現在、大阪大学世界言語研究センター准教授。専門:高齢者福祉論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。