景観にかける―国立マンション訴訟を闘って

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景観にかける―国立マンション訴訟を闘って

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  • サイズ A5判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794807502
  • NDC分類 323.96
  • Cコード C0036

出版社内容情報

発火点は、東京駅から中央線で西へ30キロ、赤い三角屋根と一橋大学のキャンパスを核とした7万3000人の都市「国立」から。その背骨に当る大学通りの東京海上跡地に、無謀としか言いようのない44メートル14階の建造物を建てるという明和地所の進出をめぐって、これに反対し、結束して闘った七年に及ぶ市民の闘いの記録である。
この建築計画を聞いた時、並木の高さ二〇メートルを超える建物を建てられないという不文律を信じて疑わなかった市民の落胆と悔しさは測り知れないものがあった。いまや、「美しい街一〇〇選」から一転して「醜い街一〇〇選」へと評価は転落してしまった。しかしその間、市民はただ手をこまねいて眺めていたわけではない。
まったく法律には無知だが豊かな景観を享受してきた素人集団が、純粋に「この景観を壊されてはたまらない」の一点で結集し、素手で立ち上がったのだ。ずぶの素人が一歩一歩進むに従って、前例がないという法律の専門家のネガティブな抵抗の闇の中を景観のたいまつをかかげて歩むが如く、威しに屈せず、ジンクスに挑み、手を取り合って進んだ血のにじむような運動が展開できた。
「景観」ということばがまだ一般には馴まず、きわめて主観的なものだと退けられるなかを、我々は景観こそが人の心を育むものであると主張してきた。建築基準法はあくまで建物自体の約束事であり、その前に都市計画法があるのが街づくりの要諦であろう。街を美しく、環境に配慮した建築物でなければ存在を許してはならない。建て逃げ、泣き寝入りの悪習を打破しなければ、この国の未来はないと考える。

目次

第1章 私のバックグラウンド―身体のなかには満州がつまっている(大連市;小学校時代 ほか)
第2章 混乱のなかで自立した女をめざす(敗戦直後;着の身着のまま―スカート一着で通した一橋大学時代 ほか)
第3章 明和地所といかに闘ってきたか(志のある町;自分たちの意思で守り、育ててきた町 ほか)
第4章 市民運動(市民運動の原点;運動を長続きさせるためには ほか)
終章 景観市民運動全国ネットの設立(一枚のファクス;日本人の衣・食・住の感覚―とくに住感覚について ほか)

著者等紹介

石原一子[イシハライチコ]
1924年旧満州・大連市に生れる。東京女子大学、東京商科大学(現一橋大学)卒業後、52年、(株)高島屋に入社。79年の取締役本社広報室長を経て81年に常務取締役就任。86年、ハーバードビジネススクール(AMPコース)卒業。87年、高島屋退社後、東邦生命保険相互会社取締役、一橋大学非常勤講師、住友ゴム工業株式会社顧問、92~96年、Sara Leeジャパン株式会社、Gapジャパン株式会社特別顧問を歴任した後、03年、ぎょうせいプロモーション・フォーブス諮問委員。75年~94年、総理府婦人問題企画推進有識者会議委員、大蔵省、経済企画庁、建設省、日本高速道路公団の各諮問委員等多くの公職を務める。エイボン女性大賞(80年)、婦人関係功労者内閣総理大臣表彰(85年)、輸入促進事業協力貢献者・企業に対する感謝状(JETRO、85年)、日本能率協会マーケティング功労賞(87年)、経済産業大臣賞(05年)を受賞。(財)東京女子大学後援財団理事長、(財)日本女性学習財団評議員。(独立行政法人)農業環境技術研究所顧問、経済同友クラブ理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。