出版社内容情報
産業化・国営企業の民営化,新中間層の形成など,モンゴルは大きく変わりつつある。社会主義を脱ぎ捨て劇的な変貌をとげるアジアの大国との産業交流へ向けた初の現場報告集。
ソ連に続く世界第二番目の社会主義国としてスタートしたモンゴルは、1992年2月、約70年続いた社会主義を放棄した。だが、そのイメージは依然として「大草原」と「遊牧民」のままである。 ロシア、中国という二大国にはさまれ、前世紀の大半は旧ソ連圏に組み込まれ、政治、経済、社会、そして生活様式までもが旧ソ連型をとることを余儀なくされた。都市住民はビールとウォッカを好み、ヨーロッパ風の食事を取っている。約240万人の人口のうち56%は都市生活者なのである。このモンゴルが古い着物を脱ぎ捨て、どこに向かうのか。 この10年間ほどの間に、モンゴルは劇的に変わっていくだろう。21世紀の日本にとって北東アジアの重要性は一段と高まることは間違いなく、そのプレーヤーの一人であるモンゴルの産業・企業の実態を系統的に把握する必要性は大きい。
内容説明
21世紀日本の最重要拠点・北東アジアとの新たな産業交流ひらく、モンゴル主要企業40社の初の現地報告。
目次
第1章 モンゴル産業の基本構造
第2章 モンゴル産業経済の輪郭
第3章 民営化後の企業の階層分解
第4章 新たなサービス業の登場
第5章 第2ステージに登場し始めた中小工業
第6章 モンゴルへの外資企業の進出
第7章 北方の工業都市ダルハンの企業
第8章 銅鉱山を軸にする企業城下町/エルデネット
第9章 市場経済モンゴルの投資環境
第10章 モンゴルの金融構造と直面する課題
第11章 モンゴル産業経済発展のための課題
著者等紹介
関満博[セキミツヒロ]
1948年富山県生まれ。1971年成城大学経済学部卒業。1976年同大学院経済学研究科博士課程修了。現在、一橋大学大学院商学研究科教授、経済学博士
西沢正樹[ニシザワマサキ]
1956年長野県生まれ。1981年武蔵大学人文学部卒業。現在、パス研究所代表、成城大学経済学部兼任講師
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