出版社内容情報
在日韓国人の歌と音楽の歴史。戦前の伝説的女性歌手から歌謡曲やフォークの中心で活躍した数多くのスターたちの真実とは?
内容説明
戦前興行界を湧かせた幻の女性歌手・演芸人、〓(ぺ)龜子。戦後ジャズブームに頭角を現し、日韓をまたいで活躍した吉屋潤の栄光と挫折。そして今日までの歌謡曲・フォーク等の歴史を彩る二世、三世、四世たち。彼らの背負ったものと勝ち得たもの、そして未来とは―。「失郷民」のうたの知られざる消息を掘り下げ、あらたな「在日」文化の可能性を展望する。
目次
第1章 「在日音楽」を模索して(「在日音楽」ということば;「在日韓国・朝鮮人」、あるいは「在日」とは誰か、その音楽とはなにか? ほか)
第2章 スウィングする「アリラン」、うたい舞い叛逆するはざまの女性―「在日音楽」の起源を問う(聴こえるだろうか?「アリラン」のうたは;〓(ぺ)龜子、初代松旭斎天勝に弟子入りする(一九一〇年代~一九二六年) ほか)
第3章 満身創痍の「英雄」たちの時代―韓国・戦後日本の大衆音楽と吉屋潤、そして「在日音楽」(「プテキャン」の系譜;幼少時代(一九二七~四三年) ほか)
第4章 立ち上がる「闇の子供たち」の系譜―「解放」後/戦後生まれの「二世」たちと「在日音楽」(「二世」ミュージシャンたちの群星;経歴から読みとるべきこと ほか)
第5章 「在日音楽」のゆくえ―一〇〇年を越えて(続々と登場する新世代のミュージシャンたち;アイデンティティの「多様化」の時代と「在日音楽」 ほか)
著者等紹介
宋安鍾[ソンアンジョン]
1969年生まれ。韓国籍をもつ在日朝鮮人三世。専攻は政治学。近現代北東アジア域内関係史・近現代韓日関係史などを研究課題とする。現在、金沢大学人間社会学域国際学類教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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