内容説明
すべての娘たちよ、この本でつながろう。心の中の少女の目で、母を「研究」しよう。世間の常識、家族愛・絆の象徴である母は、ますます無敵だ。まるで象と蟻のようだ。少女から高齢者まで、母との関係に苦しむすべての女性必携の画期的ロングセラー。「ザ・パパも研究」「ザ・ばぁばも研究」の増補を加えた待望の新装版。
目次
研究のまえに―ママ、イメージと現実(「ママ」と「母」;メディアの中のママたち;ママの声、やわらかなママの手;ママの経験はひとつだけ;「たったひとり」のママ)
ママの研究(方法と目的;傾向と対策;観察と対象化)
増補1 ザ・パパも研究
増補2 ザ・ばぁばも研究
著者等紹介
信田さよ子[ノブタサヨコ]
1946年岐阜県生まれ。公認心理師。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。お茶の水女子大学文教育学部哲学科卒業。同大学大学院修士課程修了。アダルトチルドレン、アルコール依存症、摂食障害、ドメスティックバイオレンス、児童虐待などの問題に精力的に取り組む。また、数多くのカウンセリング経験から、母と娘の間に生じる根深い問題をはじめ、家族間に生じるさまざまな問題を、社会および歴史的な構造との関係性の中で分析すると同時に新たな家族のあり方を探り、提示し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ochatomo
19
ママと同性である少女へ向けて、距離をとって自立するためのつきあい方 7タイプに分けて“傾向と対策” 『“私が悪いのかも”と自分を責めることも減るだろう』 中学生位から読める 初出2010年 2011年「パパの研究」を増補 新版で「ばぁばの研究」も追加 2019刊2020/03/06
ひさしぶり
16
母との関係に苦しむすべての女性に参考になる?らしい。ばあばの研究は結構共感する部分はあるけど。2021/05/08
カッパ
13
ママのいうことがすべてではない。ママはおかしいのかもしれないというところから始まるのかもしれない。 ママはひとりしかいない。(これからはそうではなくなることもあるだろうけど) 最近はばあばも強力であるともある。ママのママだからなあ。私のママはうざいママとかわいそうママの合わせ技でした。2020/02/04
タバサ
3
渦中にいると気づきにくいが、娘と母は良い関係を維持していく事が難しい。それは世の中の平和を維持するくらい微妙な調整と強い維持が必要だと思う。世の中の当たり前と、母子の個性とのバランスは相入れないこともある。私は子育ては終わったが、親である事は終わらない。他人との人間関係と同じように、親子関係を考えると良いと思う。本書は、娘との良い関係を母が考える本であり、娘自ら母を自分から引き離し、俯瞰、自立するための本だと思う。ばぁばの研究の部分は辛辣で、笑ってしまった。2020/09/11
桜絵
2
雑誌でおすすめされていた本。 臨床心理士である作者は、家族間のトラブルにおける相談のプロ。本書は「娘から見たママの研究」に焦点を絞っている。 児童書なのでスラスラ読めるが、内容はちゃんとしている。ママのタイプ分けから、タイプごとの傾向と対策、関係を知るためのプロセスなど、立派な研究書である。子どもの娘だけではなく、家族を持ついろいろな世代が読むといいと思う。2024/03/05