よりみちパン!セ<br> 平成日本の音楽の教科書

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よりみちパン!セ
平成日本の音楽の教科書

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788516137
  • NDC分類 K760
  • Cコード C0095

内容説明

『音楽の教科書』は、私たちに何を教えようとしてきたのか。音楽を楽しむことと、「音楽の授業」が別物だと私たちが確信しているのはなぜなのか。私たちはなぜ、かつての音楽の授業の内容を忘れているのか。日本の「近代化」に音楽が果たした役割を確認し、平成30年間分の教科書と指導要領のびっくりする内容とその目的を検証しつつ、現行の「音楽の教科書」を来るべき新しい時代にどう使えるか、稀代のジャズミュージシャン/批評家が提示する初の試み。

目次

イントロダクション 音楽の教科書を読んでみる(なぜ読むのか;初めて体験する「音楽を学ぶことの楽しさ」 ほか)
第1章 小学校のおんがくの教科書(覚えたことを忘れてはじめて、「使える」ものになる;小学一年生の教科書をめくってみる ほか)
第2章 中学校の音楽の教科書(どんどん増えてる「日本の伝統音楽」;教科書の半分が和太鼓・箏・三味線・篠笛・尺八だった ほか)
第3章 高校の音楽の教科書(高校の音楽は選択科目です;J‐POPも情熱大陸も初音ミクも ほか)

著者等紹介

大谷能生[オオタニヨシオ]
1972年生まれ。音楽(サックス、エレクトロニクス、作編曲、トラックメイキング)/批評(ジャズ史、20世紀音楽史、音楽理論など)。1996年~2002年まで音楽批評誌「espresso」を編集・執筆。自身のジャズ・プロジェクトMJQTの他、sim、JazzDommunisters、蓮沼執太フィルなど多くのバンドに参加。また、これまで50本以上の舞台作品の音楽を担当している。吉田アミとの「吉田アミ、か、大谷能生」では朗読/音楽/文学的実験をおこなう。山縣太一作・演出・振付の演劇作品『海底で履く靴に紐がない』『ドッグマンノーライフ』『ホールドミーおよしお』(「2017/CoRich舞台芸術まつり」にて演技賞受賞)では主演を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

14
平成時代に発行された小中高の音楽教科書を丹念に読み、より創造的な音楽の授業を学校教育において行うための提言を、商業音楽や録音技術に造詣の深い著者が行なっていく一冊。2006(平成18)年に教育基本法が改正されたことに伴い、いまの子供たちは邦楽器や日本の"伝統"音楽に触れる機会が多くなっていることを知り、興味深く読んだ。またスモールやボンズといった西洋の一流の音楽学者の知見も援用して音楽が論じられ、音楽好きの大人でも関心が惹かれるよう巧みに構成されている。誤字と脱字が多いのが玉に瑕。増刷時には改めてほしい。2019/12/28

しゅん

7
平成の約30年の音楽教科書を調べてみようという渋い企画ながら、結果はかなり鮮烈で本質的な音楽論になっているのではないか。教科書を「公」とするなら、ポップスは「私」の表現になるんだな。むしろポップスも「公」的だと思っていたよ。ポップスが民族音楽と並列で描かれてる指摘も興味深い。明治以降の音楽教育が精神ではなく、体を西洋式に変化させていくものだっという話も面白い。2021/07/21

必殺!パート仕事人

5
「皆が揃って拍子をとる」ことができる「近代的な体を作る」。明治時代から平成まで音楽教育の理念はぶれていないと。日本で身近にあった音楽、常磐津や小唄などの拍は個人的なものだったのに「揃う」ように西洋音楽(音階)を取り入れ、当時身近にあった民族(地域)的な音楽は排斥してしまった。平成が終わった現在、その目的は完遂されたように見える。今、日本固有の音楽をと言っても、先生は教えられるのか?音楽の授業は「経済」から遠ざけているが、若者が社会と結びつくための魅力的な道具とする方が良いのではないかと提案している。2019/12/10

ちり

3
“西洋音楽のドレミと拍のシステムを、まだ伝統に染まっていない児童に与えることによって、あたらめて近代的な感覚を持った「みんな」を作り出そうとしたのでした。明治初期の学制では「唱歌」は「体操」と同じカテゴリーに入れられています。音楽は芸術として「鑑賞」されるものではなく、西洋音楽の基盤となっている規律正しいリズムと音程を学ぶことで、これからの日本の役に立つ規律正しい身体を手にいれる、というきわめて実利的な、近代的な「みんな」を作り出すための必要な装置として捉えられていたのでした”2019/07/05

yoyogi kazuo

2
この本はなぜか図書館では小中学生用のコーナーに置いてあるようだが、中身は著者が菊地成孔と書いた「憂鬱と官能を教えた学校」などの講義で述べられる内容とダイレクトにつながる文字通りの「音楽の教科書」として、学校を卒業した大人にこそ読まれるべき本だと思う。実際にこの本で示唆されているような内容の授業が行えれば、学校の音楽の授業というものに対するイメージや生徒の取り組みに明らかな変化がみられるに違いない。しかし教育基本法改正により教科書の半分が和太鼓や三味線や尺八になったという事実にはグロテスクなものを感じた。2022/10/19

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