出版社内容情報
初学者に向けたわかりやすい入門書
統合失調症は、全人口の約100人中1人が発症する、比較的頻度の高い精神障害です。その症状の経過や退院時期などの見極めを、描画法の心理検査を用いてどう行えるのでしょうか。本書では患者さんが実際に描いた約80点の描画を収載し、個別の解釈(アート)と描画特徴の統計的な分析(エビデンス)という両側面から、それらのユニークな心象風景および障害の全体像の解明を試みました。あわせて、筆者らが考案した「草むらテスト」という描画テストを紹介し、心理臨床で用いる際の手引書となるように内容を構成しています。
はじめての描画療法 目次
?描画療法とは
はじめに
導入と適応
治療的要因
心理的退行・内面の表出・カタルシス
芸術療法の四つの立場
自己実現とイメージ
自己創造と自己治癒
治療的関わり解釈や分析について
描画療法のなりたち
絵を描くことの起源
現代の描画療法の起源
?描画療法の基礎知識
方 法
描画療法の材料・道具について
描画療法のさまざまな技法
集団描画療法
理 論
描画療法の基礎理論
芸術心理学
イメージの心理学
芸術とフロイトの精神分析
芸術とユングの分析心理学
筆跡学
色彩心理学
発達的視点
中井久夫「描画療法の導入に際しての注意点」
秋谷たつ子「投映法と知能テスト(図形テスト)」
実践に際して
描画療法のアセスメントと治療の二面性
描画の分析や解釈について
解釈をしないということと解釈を返すこと
?描画療法の研究
描画療法の初期研究
描画療法の研究前史
アメリカとイギリス
日 本
描画療法の近年の研究
介入前後の効果研究
効果研究のメタ研究
描画療法のこれからの研究
手法について
テーマについて
?描画療法の実践
実践方法
個人描画の場合
集団描画の場合
適応と導入方法
自由画の実践方法
課題画(テーマ描画)の実践方法
自由画の実践事例
課題画の実践事例
あとがき
事項索引
人名索引
装幀=新曜社デザイン室
杉浦 京子[スギウラ キョウコ]
編集
金丸 隆太[カネマル リュウタ]
編集
内容説明
描画療法のなりたちから、準備する道具、さまざまな実践技法の種類と違い、解釈と分析にかかわる留意点まで、基本的な事柄をわかりやすく懇切に解説。
目次
1 描画療法とは(導入と適応;治療的要因 ほか)
2 描画療法の基礎知識(方法;理論 ほか)
3 描画療法の研究(描画療法の初期研究;描画療法の近年の研究 ほか)
4 描画療法の実践(実践方法;自由画の実践事例 ほか)
著者等紹介
杉浦京子[スギウラキョウコ]
アーツセラピー研究所所長。臨床心理士。早稲田大学教育学部教育学科教育心理専修卒業。筑波大学大学院教育研究科カウンセリングコース修了。同大学院医学部生命システム医学専攻満期退学。日本医科大学准教授、東京福祉大学教授、日本芸術療法学会評議員などを歴任
金丸隆太[カネマルリュウタ]
茨城大学大学院教育学研究科准教授。臨床心理士。早稲田大学第一文学部哲学科心理学専修卒業。早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻修士課程修了。筑波大学大学院人間総合科学研究科生命システム医学専攻満期退学。茨城県スクールカウンセラー兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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