自己語りの社会学―ライフストーリー・問題経験・当事者研究

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自己語りの社会学―ライフストーリー・問題経験・当事者研究

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788515864
  • NDC分類 361.04
  • Cコード C3036

出版社内容情報

自己・人生・経験を語る意味とは

「自己を語る」営みに着目する生活史、ナラティブ、ライフストーリー、対話的構築主義など多様な方法論の競演が実現した待望の社会学論集。「いま、ここ」の自己物語の深まり、「生活・人生としてのライフ」の探求の広がりが近年際立っています。自己表現の語り(ライフログ、一人芝居、ドクターズストーリーズ、転機、共に書く自分史、たった一人のライフストーリー)と、問題経験の語り(薬物依存からの回復、ペドファイル(幼児性愛)論争、当事者視点)の2部構成から自己のあり方と現代の生きづらさに迫ります。エスノメソドロジー、セクシュアル・マイノリティ、サファリング、当事者研究のコラムにもご注目ください。

自己語りの社会学 目次



 編者まえがき(浅野 智彦)



   第?部 自己表現の語り

   

第1章 「いま」を確かに残す──ライフログとアイデンティティの視覚化……………牧野 智和

1 手帳に魅せられた人々

2 「書かれた私」の社会学──日記研究と自分史研究を中心に

3 「自己の書法」の現在形としてのライフログ

4 物質的な異種混交性への配慮



第2章 なぜ演じるのか──フィクションに託すサファリングの語り……………………西倉 実季 

1 「この、顔のせいで」

2 演じることと人生

3 一人芝居『悪魔』──登場人物に代弁してもらう

4 一人芝居『華』──複数の自己を対話させる

5 サファリングの創造性

6 フィクションを介した自己表現



第3章 もうひとつのドクターズ・ストーリー…………………………………………鷹田 佳典

  ──患者の死をめぐる小児科医の苦悩の語り

1 「自分は天国に行ったらいけない」

2 医師の語りと苦悩

3 A医師のストーリー

4 治療をめぐる医師の苦悩

5 医師の「苦悩の語り」をどう聴くか

研究コラム サファリング研究(鷹田 佳典)



第4章 人生の転機について語る人々──自由記述を量的にとらえる方法…………浅野 智彦

1 自由回答欄の自己語り

2 量的研究における自由記述の扱い

3 データと分析方針

4 転機を経験するのは誰か

5 転機を詳しく語るのは誰か

6 転機研究のこれまでとこれから



第5章 自己を語ること・人生を書くこと──ともに書く自分史の世界……………小林 多寿子

1 人生史サークル 黄櫨の会

2 自己語りとしての自分史

3 ある女性の人生の物語──なにを書いたのか

4 書く実践について語る

5 人生の物語を書く

6 持続する自分史の世界



第6章 たった一人のライフストーリー──自己語りの一貫性と複数性……………桜 井 厚

1 『口述の生活史』から四〇年

2 社会学的リアリティ

3 ライフストーリー・インタビューの自己

4 語りにおける一貫性/非一貫性

5 自己語りのコンテクスト

6 「一粒の砂の中の天国」



   第?部 問題経験の語り



第7章 薬物をやめ続けるための自己物語…………………………………………………伊藤 秀樹

  ──再使用の危機に直面したダルクスタッフの語り

1 薬物再使用の危機とは

2 自己を語る取り組み

3 お酒をやめ続けるための二つの自己物語

4 二つの自己物語の背景



第8章 私利私欲を手放し、匿名の自己を生きる………………………………………中村 英代

  ─ステップ・グループと依存症からの回復

1 薬物使用者を取り巻く二つの世界

2 弱い自己が語られる場

3 ダルクでは何が行われているのか

4 ステップ・グループのの伝統

5 ベイトソンの分裂生成理論から考える 

6 語りと共同体



第9章 人生が変わるとき……………………………………………………………………………森 一平

  ──薬物依存からの「回復」の語りとライフストーリーの理解可能性

1 「個人の語り」の社会学的研究に向けて

2 対話的構築主義と語りの理解(不)可能性

3 語りそのものの理解可能性──ダルクスタッフBさんによる語りの分析

4 方法の記述の社会学的可能性

研究コラム エスノメソドロジー(小宮 友根)



第10章 「ペドファイルである」という問題経験の語り……………………………湯川 やよい

  ──英語圏での言説のせめぎあいをめぐって

1 あるペドファイル(小児性愛者)男性の語りとそれに対する批判

2 社会問題に至らない「問題経験」の語り

3 ペドファイル問題の語られ方──ドミナント・ストーリーへのクレイム申し立て

4 非触法ペドファイルの語り──どのように聴かれ、受け止められるのか

5 「ペドファイルである」という自己を語る難しさ

研究コラム セクシュアル・マイノリティ研究(三部 倫子) 



第11章 当事者研究が生み出す自己………………………………………………………………野口 裕二 

1 はじめに

2 当事者研究の展開

3 当事者研究と自己

4 新しい「再帰的自己」

5 おわりに

研究コラム 当事者研究(野口 裕二)

   編者あとがき(小林 多寿子) 

 

   参考文献 ?~?

   事項索引・人名索引 ?~?

組版 武 秀樹

装幀 鈴木敬子

小林 多寿子[コバヤシ タズコ]
編集

浅野 智彦[アサノ トモヒコ]
編集

内容説明

かけがえのない一人ひとりのライフ(生活と人生)、自己表現、人生の転機、当事者の生きづらさの語りとは。対話的構築主義・自己物語論・ナラティヴアプローチ・サファリング研究・エスノメソドロジーなど社会学による最新の質的研究を凝縮した一冊。

目次

第1部 自己表現の語り(「いま」を確かに残す―ライフログとアイデンティティの視覚化;なぜ演じるのか―フィクションに託すサファリングの語り;もうひとつのドクターズ・ストーリー;人生の転機について語る人々―自由記述を量的にとらえる方法;自己を語ること・人生を書くこと―ともに書く自分史の世界 ほか)
第2部 問題経験の語り(薬物をやめ続けるための自己物語―再使用の危機に直面したダルクスタッフの語り;私利私欲を手放し、匿名の自己を生きる―12ステップ・グループと依存症からの回復;人生が変わるとき―薬物依存からの「回復」の語りとライフストーリーの理解可能性;「ペドファイルである」という問題経験の語り―英語圏での言説のせめぎあいをめぐって;当事者研究が生み出す自己)

著者等紹介

小林多寿子[コバヤシタズコ]
一橋大学大学院社会学研究科教授

浅野智彦[アサノトモヒコ]
東京学芸大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コジターレ

6
社会構成主義、ナラティブあたりに関心がある人は興味深く読める本だと思う。かつて専門だったアディクションの章はもちろんのこと、ユニークフェイスとドクターズ・ストーリーの章は大変興味深かった。語られることでしか見えない真実、語ってこなかった人々の語り、語ることによる生き直しの作業など、物語りの意味を読者に投げかける良書だと思う。2019/06/12

ポカホンタス

4
文字通り、さまざまなテーマ、切り口で自己語りの社会学が展開されている。11人の論者がそれぞれ論文を書いているので、1編ずつが短く、また内容的にもわかりやすさが重視されていて、読みやすいが、物足らなさを感じた。とはいえ、雑居的に散在する諸研究をとりあえず一望できるオムニバスとして「フムフム」と読め、知識の整理になった。2019/02/08

バーニング

2
依存症について書かれた部分が気になって読んだが、全体として思った以上に面白かった。ライフストーリー、あるいは自己語りといったこの分野はもう少し堀り下げてみたい。2018/10/13

kapo54

1
論文集2020/07/26

ぼや

1
第6章の「たった一人のライフストーリー」が個人的に面白かった。特に"語りにおける一貫性/非一貫性"で、内的一貫性を構築するために、特別な経験を介在させて矛盾やずれを調整する、という説明はすごく納得!ミスチルの「天頂バス」の歌詞に、"自分を変えてくれるエピソードをただ待ってる木偶の坊"ってのがあって、それを思い出した。この本は自己語りについての本だけど、例え語ってなくとも、私は人に語るようにして生きてる気がする。もしくは心の中で人に語ってる。なんというか、人に語ってもおかしくないように、矛盾がないように。2019/05/01

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