出版社内容情報
矢守 克也[ヤモリ カツヤ]
著・文・その他
内容説明
現場に要請され、問題解決に資する社会実践として、アクションリサーチはどうあるべきか。三つのキーワード―「共同当事者」「時間」「データ」―を軸に、洗練・発展・深化するアクションリサーチのロジックと実践を一望。
目次
第1部 共同当事者(アクションリサーチとリサーチ・イン・アクション;「個別避難訓練タイムトライアル」;アクションリサーチとしての「アイヒマン実験」)
第2部 時間(アクションリサーチの“時間”;“Days‐Before”―「もう」を「まだ」として;“Days‐After”―「まだ」を「もう」として)
第3部 データ(データ・イン・アクション―実証を超えて;量的データの質的分析;河田惠昭教授の災害リスク・コミュニケーション)
著者等紹介
矢守克也[ヤモリカツヤ]
1963年生まれ。大阪大学大学院博士課程単位取得退学。博士(人間科学)。ヨハネス・ケプラー大学客員教授、ウィーン環境大学客員研究員などを経て、京都大学防災研究所教授・情報学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なさぎ
1
前著『アクションリサーチ』を全面的に手直しし、新たな知見を加えたもの。特に〈時間〉〈Days-Before〉〈Days-After〉についての理論的な考察は非常に魅力的で、実践研究だけでなく、個人の心構えとしても多くを学んだ。心理学から転向した著者だからこそといったところ。2018/07/28
なさぎ
0
再読。改めて、〈Days-Before〉〈Days-After〉に対する理解が深まった。しかし、賢明な破局論について因果的/反実仮想的に独立/依存しているかで4つに分類した箇所などは、著者の整理が追いついていない様に感じられた。デュピュイの賢明な破局論は二重性を帯びたアンチ論理学的思想であるため、そう易々と区分けできるものではないのであろう。2023/07/07