ルールリテラシー―共働のための技術

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  • サイズ B6判/ページ数 162p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788514775
  • NDC分類 361
  • Cコード C1036

出版社内容情報

◆ペナルティではルールを守らせることはできない!
るでしょう。しかし、著者によれば、その方法はルールを罰と報酬のゲームと捉える誤解にもとづいており、ルールが持つ可能性を損ねるというのです。賞罰や道徳で誘導する方法を離れ、ルールとは他者と協力するための技術であるという認識に立ち、ルールを維持する/あえて破るなどの実践を分析すると、ルールを活かし運用する能力=ルールリテラシーが見えてきます。いじめから解釈改憲まで、ルール観を一新する実践志向の社会学書です。著者は富山大学人文学部教授。

ルールリテラシー 目次
はじめに

第1章 ルールとゲーム
 ―ルールリテラシーの大前提

第2章 ルールとペナルティ
 ―ペナルティでルールを守らせることができるのか

第3章 ルールの論理
 ―なぜルールは守らなくてはならないのか
コラム1 ゲーム理論とルール

第4章 ルールの参照可能性
 ―私たちはルールに縛られているのか

第5章 ルール違反と排除
 ―ルールを破るとどうなるのか

第6章 免責・排除・赦し
 ―ルールはどうすれば維持できるのか

第7章 ルールとペナルティ2
 ―ルールによる統制とペナルティによる統制はどのように違うのか
コラム2 言語ゲームと志向性

第8章 直接ルールと間接ルール
 ―命令に従っていればそれでいいのか

第9章 禁止と強制
 ―「してはならないこと」にだけ気をつけていればよいのか

第10章 ルールの破り方
 ―ルールに縛られないためにはどうすればいいか
コラム3 ルールの破り方の事例としての「解釈改憲」

最終章 ルールとは何か

おわりに―ルールリテラシーとは何か

付録 ルールリテラシーの原則一覧

内容説明

ペナルティではルールを守らせることはできない。イジメ、指示待ち人間、解釈改憲など具体的状況からルールを維持する方法、破る方法、そしてルールを活かし運用するリテラシーが見えてくる。あらたな共働のための社会学的分析。

目次

第1章 ルールとゲーム―ルールリテラシーの大前提
第2章 ルールとペナルティ―ペナルティでルールを守らせることができるのか
第3章 ルールの論理―なぜルールは守らなくてはならないのか
第4章 ルールの参照可能性―私たちはルールに縛られているのか
第5章 ルール違反と排除―ルールを破るとどうなるのか
第6章 免責・排除・赦し―ルールはどうすれば維持できるのか
第7章 ルールとペナルティ2―ルールによる統制とペナルティによる統制はどのように違うのか
第8章 直接ルールと間接ルール―命令に従っていればそれでいいのか
第9章 禁止と強制―「してはならないこと」にだけ気をつけていればよいのか
第10章 ルールの破り方―ルールに縛られないためにはどうすればいいか
最終章 ルールとは何か

著者等紹介

佐藤裕[サトウユタカ]
1961年大阪府生まれ。1991年大阪大学大学院人間科学研究科単位取得退学。現在、富山大学人文学部教授(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひよピパパ

11
ルールとは何かを説き、その運用の技術を教える。「ルールリテラシー」は筆者の造語。授業中ずっと後ろを向いている学生に注意する例が出てくるが、それを模したのがこの表紙絵らしい!?本書の肝はルールとゲームを結びつけているところにある。同じ志向性を持つゲームに参加させることがルールを守らせるポイントだと論じる。この点が副題となっている「共働のための技術」に繋がってくる。ペナルティでルールを守らせることができないのも納得だ。如何にしてゲームの意識を醸成させるか、その方法論が提示されていればなおよかった。2021/08/03

SGM

4
★★★ルールを細分化して分析しており面白い。応用できれば有用かな。『ルールはゲームの一部であり、ゲームに参加する意思を持つ者にとってのみ意味を持つ。そのため、ゲームに無理やり参加させる「力」は必要ない。これはルールというものの「限界」などではなく、ルールとはそもそもそのようなものなのだ。(中略)ルールで人を縛ることはできない。それは、ルールとはそのようなものではないからだ。ルールは協力を具体的に作り出すためのものであり、人々が同じ目的のために助け合うことを可能にする技術である』(P151-152)2016/05/30

okbooks

2
途切れ途切れで読んだのでまだ理解が不十分だが、とても良い本。「ルールは他者に行為を強制するものではなく、他者とゲームを共有する技術である」。仕事でも使えるな。2017/01/25

M村

2
ルールについての話。具体例が多く実際に即しているのが良かった。ルールはゲームの一部であり、守らねばそもそも参加者ではなくなるという理論自体に強制力があるという話と、ペナルティはペナルティを避ける別のゲームを作り出してしまうのでもとのゲームのルールを守らせるのによい手段ではない、という話が面白かった。2016/12/06

monado

2
ルールのもつ抽象的なパワーに関して、極めて分析的に書かれている。 「ルールの破り方の事例としての解釈改憲」のコラムはイデオロギー的な視点から離れて、本書のルールの問題から分析していてなかなかおもしろい。2016/05/20

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