内容説明
はじめから親だった人はいない。子どもが生まれたら、すぐ親になれるわけでもない。妊娠、授乳、そしてことばが通じない子どもとのコミュニケーション。初めての経験を、だれもが試行錯誤を繰り返しながら乗り越えてゆく。親自身が経験している「親への移行」の過程を詳細に分析、親子の新たな発達観を提示する。
目次
第1部 研究の位置づけ(親への移行;妊娠期から乳幼児期の親子関係;方法論;実証研究の構成)
第2部 実証研究(研究1 胎動に対する語りにみられる親への移行:胎動日記における胎動への意味づけ;研究2 妊婦が捉える胎動という感覚:胎動日記における胎動を表すオノマトペの分析から;研究3 授乳スタイルの選択・定着のプロセス:授乳についての語りにみられる母乳プレッシャーの受け入れ/拒否;研究4 親はどのように乳児とコミュニケートするか:前言語期の親子コミュニケーションにみられる代弁;研究5 親子コミュニケーションにおける代弁の機能の変遷)
第3部 総括(本論文で明らかにされたこと;文化化としての親への移行と子どもの発達の足場;親への移行における情緒的適応;今後の課題)
著者等紹介
岡本依子[オカモトヨリコ]
大阪府立大学社会福祉学部、東京都立大学人文科学研究科修士課程を経て、同研究科博士課程を単位取得満期退学。博士(心理学)。現所属は、湘北短期大学保育学科、教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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