内容説明
グーテンベルクから百科全書、そしてウィキペディアまで。知はいかにして商品となり、資本主義世界に取り入れられたか?探検、遺跡発掘、博物館、美術館、万博、百科事典から、蒸気、鉄道、電信、コピー機、ラジオ・テレビ、コンピュータ、そしてインターネットまで、様々のエピソードを題材に展開する「知の一大パノラマ」―完結!
目次
第1部 知識の実践(知識を集める;知識を分析する;知識を広める;知識を使う)
第2部 進歩の代価(知識を失う;知識を分割する)
第3部 三つの次元における社会史(知識の地理学;知識の社会学;知識の年代学)
著者等紹介
バーク,ピーター[バーク,ピーター] [Burke,Peter]
1937年、ロンドン生まれ。現在、ケンブリッジ大学名誉教授。専門は文化史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽてと
1
いわゆる後期近代の知識の歴史を扱うこの本は、前作と同じく人名カタログになっているものの、より面白くなっている。退官した著者が思い切って専門を超えたからだろう。情報が積もりに積もった現代だからこそ、知識とその処理や環境にまで目を向けるべきである。特に、生の情報から調理された知識へと変換される過程で何が行われているのか、わざわざフーコーなど持ちだす必要はないが、いい加減知るべきだろうという気がする。日本人は、アーキビストという職業の認知度自体が低いことからも分かるように知識というものに無関心すぎるのだから。2016/07/13