出版社内容情報
相手の語りに巻き込まれ、自分の考えを根底から揺るがされる「理解」のダイナミズムを、質的研究の共有する「方法」的な基準とは。
内容説明
語るとは?語りを受けとめるとは?共約への願いに感応しつつ、物語りをどう書きとめるか。「人は理解しあえるはずだ、理解をめざすべきだ」という願望と、「理解には根本的な困難がつきまとう」という現実の経験。
目次
1章 秘密、もしくは立ち上がる主体のために
2章 理論を帯びた研究、理論という名の方法
3章 看護実践はいかに語られるのか?―グループ・インタビューの語りに注目して
4章 語りによる体験の共約可能性
5章 ナラティヴの交錯としての紛争
6章 共約と共在―アフリカ牧畜民でのフィールドワークから
7章 連鎖するプロセス
8章 問題の再提起とリプライ
著者等紹介
川野健治[カワノケンジ]
東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。早稲田大学博士(人間科学)。現在、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所自殺予防総合対策センター自殺予防対策支援研究室長
八ッ塚一郎[ヤツズカイチロウ]
京都大学大学院人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。現在、熊本大学教育学部准教授
本山方子[モトヤママサコ]
お茶の水女子大学人間文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。修士(教育学)。現在、奈良女子大学研究院人文科学系准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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