出版社内容情報
日常の会話とインタビューを分けるものは何でしょうか? インタビューによって、何が可能となるのでしょうか? 本書は、質的研究の実践としてのインタビューとはどのようなものか、どのような困難があるか、インタビューをする人とされる人の関係はどのようなものかをめぐって、日頃インタビューを使用している研究者たちが交わした熱く、かつきわめて実践的な対話の記録です。質的心理学フォーラム選書は、日本質的心理学会の機関誌として2009年から刊行されている『質的心理学フォーラム』での、「執筆者と読者を巻き込む議論の場」から生まれた新シリーズです。第二巻は質的心理学研究の開拓者たちが集結する『物語りと共約幻想』。4月刊行予定です。
内容説明
社会学、心理学、医学、看護学、教育学…垣根を越えたインタビュー実践者が、研究・臨床の現場でどんな問題にぶつかり、乗り越えようとしているのか。『質的心理学フォーラム』誌上で交わされた対話の記録をまとめたシリーズ第1巻。
目次
1章 インタビューとフィールドワーク
2章 インタビューと臨床実践―関係性と語りをめぐって
3章 「分からないことが分かる」ということ―調査協力者への共感をめぐって
4章 知の創出と洗練―科学の実践としてのインタビュー
5章 対話空間を作る―インタビュー実践としてのセラピー
6章 開かれた対話としてのインタビュー
7章 インタビューにおける語りの扱いの相違―ある女性の“非科学的”な語りをもとに
8章 共有点と課題
9章 問題の再提起とリプライ―理解・共感・関係をめぐって
著者等紹介
斎藤清二[サイトウセイジ]
新潟大学医学部卒業。博士(医学)。現在、富山大学保健管理センター教授
山田富秋[ヤマダトミアキ]
東北大学大学院文学研究科博士後期課程(社会学)単位取得退学。早稲田大学博士(文学)。現在、松山大学人文学部社会学科教授
本山方子[モトヤママサコ]
お茶の水女子大学人間文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。修士(教育学)。現在、奈良女子大学研究院人文科学系准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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