ジャパニーズ・アメリカ―移民文学・出版文化・収容所

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  • サイズ A5判/ページ数 388p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784788513693
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C1095

出版社内容情報

国境を越えて生きるとはどういう体験か?

明治初期から始まったアメリカへの移民は、黄禍論の影響もあり、一九二四年の排日移民法で全面禁止されました。そして日米開戦とともに、日系人は「敵」として強制収容所に入れられました。そのような苦難のなかでも人々は書物、文学を手放すことはありませんでした。むしろ文学が生きるよすがだったのかもしれません。漱石『猫』のパロディ本、有島『或る女のグリンプス』と写真花嫁の話、アメリカ西海岸で活躍した翁久允やハワイ出身の二世作家・中島直人など、今では忘れられた日系移民の文学を掘り起こし、アメリカで刊行された日本語の新聞・雑誌、日本人町に花開いた五車堂などの書店文化の盛況にも言及します。「日系アメリカ移民」という日本とアメリカの文化の狭間で生き、歴史のうねりに引き裂かれた人たちの経験と苦悩を、文学と出版をとおして描出する気鋭の力作です。著者は名古屋大学准教授。

内容説明

かつてブームとなったアメリカへの移民。しかしその後、移民は制限され、開戦とともに日系人は収容所に入れられる。その苦難の時代を支えたのは日本語の文学・書物だった。日本書店、写真花嫁、収容所図書館の話題なども織り交ぜながら、移民と文学の歴史を掘り起こす意欲的試み。

目次

海を越える文学―移民・書物・想像力
1 アメリカに渡る法(移民の想像力―渡米言説と文学テクストのビジョン;船の文学)
2 サンフランシスコ、日本語空間の誕生(日本語新聞と文学;移民と日本書店―サンフランシスコを中心に;ある日本書店のミクロストリア―五車堂の場合)
3 異土の文学(一世、その初期文学の世界;漱石の「猫」の見たアメリカ;永井荷風『あめりか物語』は「日本文学」か?;転落の恐怖と慰安―永井荷風「暁」を読む;絡みあう「並木」―太平洋両岸の自然主義文学)
4 移動の時代に(洋上の渡米花嫁―有島武郎「或る女のグリンプス」と女の移民史;移植樹のダンス―翁久允と「移民地文芸」論;望郷のハワイ―二世作家中島直人;“文”をたよりに―日系アメリカ移民強制収容下の文学活動)

著者等紹介

日比嘉高[ヒビヨシタカ]
1972年、愛知県名古屋市生まれ。筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員(2002‐03年)。ワシントン大学客員研究員(2009年)。2009年から名古屋大学大学院文学研究科准教授。専攻は日本近現代文学、日系移民文学、出版文化論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

23
境域の文学としての日系移民の文学を、作品内容分析だけから迫らない。文化的基盤が必要(16頁~)。文学の描出力と、想像力の問題(19頁)。福沢諭吉は国際航路の通うようになった太平洋を米国往来の大道と呼び、重要性を力説(61頁)。書物奔流に意味はないが、利活用するところから文化が立ち上がる(108頁)。1900年前後を懸賞の時代と位置づけたのは紅野謙介(2003、135頁)。現在の苦境や不条理や怒りを、未来の公平な歴史が、歴史家が、裁いてくれるだろうという期待がある(315頁)。2015/01/21

ハチアカデミー

11
1900年前後に北米に渡った日本人から、敗戦時の二世、三世たちまで、外地における日本人共同体の生活と、そこから生まれた日本文学作品を考察。移民の歴史を「マイナー文学」作品を中心に掘り起こし再構築している。米で書かれた日本語文学作品が、どの様に発表され、誰に読まれたのか。どこで印刷し、どのように流通・販売されたのかなど、読書空間とインフラの整理から始まり、時代の流れに沿いつつ、やがて「収容所文学」となる過程を丁寧に描いている。『あめりか物語』や「或る女のグリンプス」など大家の作品の読み換えも迫る。2014/03/19

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