内容説明
生き方はどこまで選べるのか?個人化、ジェンダー、日独比較からの問い。長期不況・格差社会のなかで揺らぐライフコースと人生経歴(バイオグラフィー)。標準化されたライフコースとその変化の徴候を俯瞰し、仕事・結婚と家族・居住において、男女、若者、高齢者が模索する新しい生き方や葛藤をこまやかに読み解く。テレビドラマ、マンガ、文学、生きがい書等、メディア表象を題材に取り入れた斬新な手法に注目。
目次
1 ライフコースへのアプローチ(「人生の多様化」とライフコース―日本における制度化・標準化・個人化;ライフコース・ライフストーリー・社会変動―ドイツ語圏社会科学におけるバイオグラフィー(人生経歴)・アプローチ)
2 仕事をめぐる生き方の変化(雇用改革とキャリア―日本における雇用の多様化と「生き方」をめぐる労働者の葛藤;雇われない働き方とライフコース―日本における新しい労働世界の予兆 ほか)
3 結婚・家族観の持続と変容(働く独身女性のライフコース選択―「普通の逸脱」の日本的文脈;テレビドラマにみるライフコースの脱標準化と未婚化の表象―『アラウンド40』と『婚カツ!』を例に ほか)
4 住まいからみる新しい生き方(若年層のライフコースと住宅政策;高齢女性の住まい方とライフコース―なぜ共生型・参加型居住を選択するのか ほか)
5 日本社会と生きがい(日本における生きがいとライフコースの変化)
著者等紹介
田中洋美[タナカヒロミ]
明治大学情報コミュニケーション学部特任講師。ボーフム・ルール大学博士(Dr.rer.soc.社会学)。専攻は社会学、ジェンダー研究
ゴツィック,マーレン[ゴツィック,マーレン][Godzik,Maren]
ドイツ日本研究所専任研究員。ボン大学学術博士(Dr.phil.日本学)。専攻は高齢者と住まいの研究、住宅研究、ジェンダー研究
岩田ワイケナント,クリスティーナ[イワタワイケナント,クリスティーナ][Iwata‐Weickgenannt,Kristina]
ドイツ日本研究所専任研究員。トリア大学文学博士(Dr.phil.日本文学)。専攻は文学・メディア研究、ジェンダー研究、カルチュラル・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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