ボディ&ソウル―ある社会学者のボクシング・エスノグラフィー

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  • サイズ B6判/ページ数 406p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788513198
  • NDC分類 788.3
  • Cコード C1036

内容説明

人間のすべてを発見するため、社会学者はリングに立った。痛み、喜び、音、激しさを伝え解読する迫真の記述。自身の身体を問いのツールとする社会学の新展開。

目次

ストリートとリング(秩序と美徳の孤島;「ストリートに打ち克った少年たち」;科学的で獰猛な実践;スパーリングの社会的論理;暗黙的かつ集合的な教授法;身体資本の管理)
スタジオ一〇四での試合の夜(「あんたは俺がしくじるんじゃないかって心配してる、何でかって、自分がそうだったからさ」;イリノイ州立ビルでの計量;不安な午後;スタジオ一〇四へようこそ;無様な前座試合;ストロングがハナーを四ラウンドTKOで破る;エキゾチック・ダンサーたちに主役の座を譲る;「お前があと二勝したら、俺は酒を止めてやるよ」)
“ビジー”ルーイー、ゴールデン・グローブに出場する

著者等紹介

ヴァカン,ロイック[ヴァカン,ロイック][Wacquant,Lo¨ic]
1960年フランス生まれ。現在、カリフォルニア大学バークレー校社会学部教授、またパリのヨーロッパ社会学研究所(Centre de sociologie europeenne)研究員を兼任。学術誌Ethnography編集長も務める

田中研之輔[タナカケンノスケ]
1976年生まれ。可児市出身。専攻は、都市社会学、社会調査法。現在、法政大学キャリアデザイン学部・大学院准教授、サイバー大学社外顧問、デジタルハリウッド大学客員准教授

倉島哲[クラシマアキラ]
1974年生まれ、長野市出身。専攻は、スポーツ社会学、身体論。現在、関西学院大学社会学部准教授

石岡丈昇[イシオカトモノリ]
1977年生まれ、岡山市出身。専攻は、スポーツ社会学、身体文化論。現在、北海道大学大学院教育学研究院助教、特定非営利活動法人社会理論・動態研究所所員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

vonnel_g

1
フランス人社会学者がシカゴのゲットーでフィールドワーク、ってここまでは「ヤバい社会学」とあまり変わらないようだけれど、その入り口が「男の聖域(トレーニングから試合後まで女性との接触は最大限時排除される)」ボクシング。練習生になり、カシアス・クレイも出場したというアマチュアの大会ゴールデン・グローブへの出場を果たし、職をなげうつ寸前まではまり込んだ顛末を描いて(期間中さらに社会学の論文をいくつも書いているそうな。読んでみたい!)こんなに面白いなんて。マッカーサーフェローはやはり天才に与えられるものなのだ。2016/09/23

石臼

0
ジムに通いボクシングに打ち込む者は禁欲的な生活と厳しい鍛錬を要求される。ジムの中では、厳密な規律に従って営まれる一つの社会がある。ジムという特殊な社会における人々の在り方を描き出した一作。2013/05/25

まつゆう

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時間を経る中で筆者がボクシングの世界を対象化していく過程を対象化している過程が良く分かる。対象の見方とそこから照り返して得られる内省はこうやって事後的に、長い時間をかけて獲得・更新していかなければならないと思うのだが、その謙虚さを持ち合わせている人はどれだけいるのか…。2013/03/14

taq

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社会学の研究者としてシカゴのボクシングジムに参加。選手としての厳しい鍛錬に耐え、他のメンバーからも仲間と認めてもらう。そしてそうしなければ分からなかったジムの世界があった。 ボクシングといえば、選手だけに目がいくが、選手は、トレーナー、ほかのメンバー、関係者たちが有機的に繋がり合った「ジム」というコミュニティーで成長していくということが分かる。このことは、コミュニティーが失われた現代日本の状況に対して示唆に満ちているのではないだろうか。2023/01/27

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