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福田恆存 思想の「かたち」―イロニー・演戯・言葉

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  • サイズ B6判/ページ数 426p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788512634
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1095

内容説明

革新派はもとより保守派をも批判して、「保守反動」と見なされた福田。その思想の一貫性と現代性を、彼のテキストにもとづきながら、「生き方・歩き方」の問題として甦らせる、気鋭の力作評論。

目次

序章 福田恆存と「保守」(戦後史における福田恆存評価―一九八〇年代まで;江藤淳からの距離―福田恆存の「保守」派批判 ほか)
第1章 福田恆存と「近代」―原点としての「イロニー」(戦後の出発―「政治と文学」論争を中心として;保田與重郎と福田恆存―昭和初期の「心情」 ほか)
第2章 福田恆存と「芸術」―転回点としての「演戯」(「近代=小説」の閉塞―福田恆存の課題;D.H.ロレンスと福田恆存(i)―『黙示録論』について ほか)
第3章 福田恆存と「国語」―決着点としての「言葉」(「国語改革」というイデオロギー―国語国字論争まで;「現代かなづかい」論争―福田恆存の金田一京助批判 ほか)
終章 福田恆存という人間―総括と感想を兼ねて(保守思想と福田恆存;福田恆存という人間)

著者等紹介

浜崎洋介[ハマサキヨウスケ]
1978年生まれ。日本大学芸術学部卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程修了(学術博士)。現在、文芸批評家・東京工業大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんがく

10
與那覇潤との対談で著者に興味を持ったので読む。三島、江藤、清水などの保守とされる他の思想家との比較も丁寧に行われており、福田の思想の特異性がよくわかった。テーマは福田個人で完結せず、近代、批評、文学など幅広い内容であった。2021/07/30

軍縮地球市民shinshin

6
著者は若いが(といっても僕と同年だが)、かつて「保守反動」と左派から批判された文藝評論家福田恆存の思想について研究した博士論文である。博士論文にふさわしい、かなり力の入った評論である。福田というと「保守主義」の思想家というイメージが定着しているが、福田はいわゆる右派と目された人物をも批判し左右両派から批判された人物でもある。本書は、敢えて真正面から福田と保守思想というテーマをとり挙げず、搦手から取り上げて、それに迫ろうとしている。特に第3章の国語国字問題は読み応えがあった。2015/09/02

メルセ・ひすい

3
15-124革新系はもとより保守派をも批判し「保守反動」と見なされた硬派の思想家福田恆存。その一貫性と現代性を、彼のテキストに基づきながら「生き方・歩き方」の問題として甦らせる、気鋭の力作評論。三島由紀夫との距離…「福田さんは暗渠で西洋に通じてゐるでしょう」と不義密通を質すように言われた…私は三島の「国粋主義」にこそ、彼の譬喩を借りれば、「暗渠で日本に通じてゐる」としか思えない。文化とは人の生き方のうちにおのづから現れるものであり、生きて動いているものであって、囲いを施して守らなければならないものではない2012/01/27

tkm66

0
オリジナルを読んだ方が早い②2012/02/28

shouyi.

0
福田恆存の思想を在り方を大きく3章に分けわかりやすく語ったものである、が、自分の力不足で理解できない所も多々あり残念。最後の小林秀雄「本居宣長」についてかたられた章は特に印象的だった。2018/01/26

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