内容説明
沖縄・広島・長崎の「語り」から戦後日本を問い直す。沖縄戦体験や被爆体験はいかに語られてきたか。そこに戦後日本とのいかなるねじれを見ることができるのか。「断絶」と「継承」の錯綜する力学を解きほぐし、戦後の「記憶」を批判的に検証する。
目次
プロローグ―問いの設定
戦後日本における「断絶」と「継承」―体験への共感と反発の力学
第1部 戦後沖縄と戦争体験論の変容(終戦と戦記の不振―戦後初期の沖縄戦体験言説;戦中派のアンビヴァレンス―復帰以前の戦争体験論;反復期と戦記の隆盛―沖縄返還問題のインパクト)
第2部 被爆体験と「広島」「長崎」の戦後史(祝祭と燔祭―占領下の被爆体験言説;政治と体験の距離―占領終結と原水禁運動の高揚;「証言」の高揚―一九六〇年代以降の体験論)
結論(沖縄・広島・長崎に映る戦後―「断絶」と「継承」の錯綜)
著者等紹介
福間良明[フクマヨシアキ]
1969年、熊本市生まれ。同志社大学文学部卒業。出版社勤務ののち、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。香川大学経済学部准教授を経て、立命館大学産業社会学部准教授。専攻は歴史社会学・メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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