出版社内容情報
この物語からは、負の連鎖を断ち切るための、もう一つの鍵概念「ことばの力」が浮かび上がりました。見上さんが物語の形にのせて自分史を語り、綴ることを通して自分の受けた不幸な体験の意味を省察し、「自己意識」を再構築していく過程が、手にとるように見事に描き出されていました。
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本書を通して、読者の皆さまと、「親の不適切な扱いに苦しむ子どもをなくさなくてはいけない」という思いを共有し、ごいっしょに、児童虐待という「負の世代間連鎖」を断ち切る方途を探って参りましょう。(「まえがき」より抜粋)
内容説明
被虐待児の心理学的研究から明らかとなった事実と、虐待から立ち直り、自分を生き直すまでの人生の物語。
目次
第1章 負の連鎖―増え続ける虐待、傷つく子どもたち(孤立する家族の中にいる子ども;虐待発生の背景因は何か ほか)
第2章 FとMの物語―育児放棄からの再生の鍵「愛着」(養育放棄されたきょうだい;愛着―再生への鍵 ほか)
第3章 ことばの力―書くこと・考えること・発見すること(読み書きを獲得すると認識のしかたは変わるか;「話す」から「書く」へ―シンボル体系が変わるということ ほか)
第4章 物語―負の連鎖を断ち切る装置(自分史の意味;書くこと・生きること ほか)
第5章 れんげ草の庭―一つの人生で人は生き直すことができる(お母さん失格;出会い ほか)
著者等紹介
内田伸子[ウチダノブコ]
お茶の水女子大学大学院教授・学術博士。専門は、発達心理学・認知心理学
見上まりこ[ミカミマリコ]
お茶の水女子大学卒業。主婦(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Inuko