内容説明
“近代”が引き起こした視覚の変容は、文学に何をもたらしたか。映画、絵画、写真、旅行記などを手がかりに、文学的想像力と視覚性の関係を探り、文化理論、ナショナリズム論にまで及ぶ、意欲的試み。
目次
文学的想像力と視覚性―モダニティの経験
第1部 モダニティの視覚性(旅する視覚―ツーリズムと国民国家;漱石の二十世紀―動く肖像写真 ほか)
第2部 視覚のなかの文学的想像力(ヴィジュアリティのなかの樋口一葉―文学的想像力とシネマ‐イマージュ;健三の「記憶」・漱石の「記憶」―『道草』との対話 ほか)
第3部 映像の言語・身体の知覚(女性労働表象としての“聖なるビッチ”―ジョーン・クロフォードとハリウッド映画産業の文化構造;『帝国の銀幕』を読む ほか)
著者等紹介
中川成美[ナカガワシゲミ]
東京生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。現在、立命館大学文学部教授。専門は日本近現代文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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