内容説明
われわれには、意識されない「もうひとつの視覚」があった。「見えない」のに山道を難なく歩ける―事故で「視力」を失った患者の不思議な能力からもたらされた、脳のしくみの新しい理解。
目次
第1章 痛ましい事故
第2章 見えないのにできる
第3章 行為のための視覚が機能しないとき
第4章 視覚の起源―モジュールからモデルへ
第5章 経路のなかはどうなっているか?
第6章 なぜ二つのシステムが必要なのか?
第7章 知覚・行為・意識
第8章 DFの日常―その後の十五年
著者等紹介
鈴木光太郎[スズキコウタロウ]
1985年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、新潟大学人文学部教授(実験心理学)
工藤信雄[クドウノブオ]
1991年東北大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、新潟大学人文学部准教授(応用・実験心理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2022/11/12
北条ひかり
2
4時間20分(鳥取県ライトハウス点字図書館と音訳者さんに感謝) うーん、この本は僕には難しい。一つは脳科学?の知識がないとよくわからないこと、もう一つは音訳だと原本の図がよくわからないことからだ。視覚を扱うのだから、当然のことながら図が出てくるのだが、やっぱり図は無理だよねえ。視覚には、我々が通常考えている視覚認識の他に、視覚行動があるらしく、見えなくても見えるように行動する人も現実にいるらしい。経験的には納得しかねるが、純粋思惟的?には面白い!わからんけど。2015/09/22
ssmi
0
脳内に二系統の視覚処理経路があるというお話。本自体が非常に面白いけど、その知識が意味するところがAR、VRやロボット工学への応用もできそうに思った。本書に出てくるDFのように一方の回路に障害がある人はARなどの技術を享受できるのだろうか?2016/05/08
mita
0
興味深い2015/06/25
winery13
0
視覚には、一般に言う視覚である意識的な視覚体験をもたらすものに加えてもう一つ、動き回ったり、物と相互作用するのに必要な運動の視野的制御を行うものが存在するという実験結果レポート。2014/05/06