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交通事故はなぜなくならないか―リスク行動の心理学

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  • サイズ B6判/ページ数 293,
  • 商品コード 9784788510333
  • NDC分類 681.3
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 要約すると、リスク・ホメオスタシス理論は、ある国のある時期における事故および生活習慣病による損失は、国民が受容するリスク水準をただ一つの制御変数とする閉じた回路の出力であると主張する。したがって、この苦難を軽減したいならば、その国の人びとが受容するリスク水準を引き下げる努力をしなければならない。・・・中略・・・本書で提案する謎解きの鍵は、次の概念にある。人びとは健康・安全対策の施行に反応して行動を変えるが、その対策によって人びとが自発的に引き受けるリスク量を変えたいと思わせることができない限り、行動の危険度は変化しない。(「第1章 はじめに」より)

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 【関連書籍】
 『 安全・安心の心理学 』 海保博之・宮本聡介著 (定価1995円 2007)
 『 リスクマネジメントの心理学 』 岡本浩一ほか著 (定価3675円 2003)
 『 ヒューマン・エラー 』 海保博之ほか著 (定価1995円 1996)

 【新 刊】
 『 ワードマップ エスノメソドロジー 』 前田泰樹ほか編 (定価2520円 2007.8月)

内容説明

いくら安全装置を改善しても、道路を改良しても、取締りを強化しても、交通事故は減らない―なぜか?学界と業界にセンセーションを巻き起こしているリスク・ホメオスタシス理論の考え方。

目次

ホメオスタシスという概念
リスク行動の簡潔な理論を目指して
リスク・ホメオスタシス理論
推論とデータ
教育による介入
工学的治療?
取り締まり
実験室でのリスク・ホメオスタシス理論
個人差
安全と健康への動機づけ
さらなる展望

著者等紹介

ワイルド,ジェラルド・J.S.[ワイルド,ジェラルドJ.S.][Wilde,Gerald J.S.]
クイーンズ大学名誉教授。Ph.D.オランダのグローニンゲン生まれ。1955年アムステルダム大学卒業。1962年に同大学から博士号を授与される。1964年から生活の拠点を北米に移し、1965年にカナダのオンタリオ州キングストンにあるクイーンズ大学で職を得る。同大学で助手、助教授を経て1971年から教授。1997年に現役を退き名誉教授となる。交通心理学に関する多数の論文を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

百十一

3
実習中の暇な時間に図書室で読んだ本。リスクホメオスタシスという概念がこの本の主題で、交通事故のリスクが下がるような対策を打ったつもりでも、その低下したリスクに応じて人間は行動を変化するので、実際の事故発生件数はそこまで減少しない可能性がある。例えば、道幅を広くするとかしたり、安全装置が作動する仕様にしたとしても、それに安心して、以前よりやや危険な運転をする。これは、各人のリスク受容水準に関わるので、交通事故を減らそうと思ったらそのリスク水準に対してアプローチしなくてはならない。2023/04/30

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