現代社会のゆらぎとリスク

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  • サイズ B6判/ページ数 277,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788507951
  • NDC分類 361
  • Cコード C3036

出版社内容情報

世界はリスクに満ちている。不確実性の時代とよばれる現代社会の「危機」をその構造の根底からとらえた理論的作品集。急速に進展するリスクの研究を踏まえ、リスクは現代の社会システムと人々の行動原理に根ざした必然であることを説得的に論じる。

 ・「社会批判的な観点から犀利に分析されたリスク論」(讀賣新聞2002年5月26日、評者 金森 修氏)

内容説明

リスクをめぐるベック、ルーマン、ダグラスらの理論を克明に検討、問題点を摘出した書き下し雄編「リスクの社会学」はじめ、ポスト産業社会の危機を診断する全4編。

目次

第1章 現代社会と新しい不平等(“新しい”不平等;“新しい”不平等と伝統的理論装置の弱点 ほか)
第2章 福祉国家のトリレンマ―システム理論の応用的見地から(福祉国家における「規制のトリレンマ」;福祉国家における「危機管理のトリレンマ」 ほか)
第3章 支配の正当性―手続きからかユートピアからか(ユートピアによる正当化;手続きによる自己正当化 ほか)
第4章 リスクの社会学(序「リスク社会学」の登場;U・ベックの「リスク社会」論 ほか)

著者等紹介

山口節郎[ヤマグチセツオ]
1940年大阪に生まれる。1963年名古屋大学文学部卒業。1972年東京大学大学院博士課程(社会学)修了。現在、大阪大学大学院教授
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感想・レビュー

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Mealla0v0

1
やや古い本だが、リスク社会学について非常によく纏まった本。ルーマンとオッフェ(ハーバーマスの弟子)を接合しながら、福祉社会やリスク社会を分析している。前者を「危機管理国家」とし、後者への道筋を立て、ベックのリスク社会”論”を批判し、ルーマンのリスク社会”学”への転換を描き出す。システムの維持のためには、リスクに介入しなければならないが、その介入それ自体がリスクを産出する。ルーマンのこのようなリスク概念からすれば、ベックはむしろ危険社会を唱えた人物と映る。この指摘はなるほどといったところ。2017/09/05

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