内容説明
日本にもトルコ南東部(北クルディスタン)出身のクルド人難民が大勢やって来ている。難民として認定されず、入国管理局に収監され、強制送還の憂き目に遭う人びとの背景にある知られざるトルコの現実とは―?在日クルド人のサポートに関わり続ける気鋭のノンフィクション・ライターが、豊富な現地取材からクルド問題の本質に肉迫したルポルタージュ。
目次
プロローグ 日本のなかのクルド人
第1部 クルドとの出会い(トルコへ;ようこそクルディスタンへ;ティグリスからユーフラテスへ;その街の新たなる記憶)
第2部 北クルディスタンの人びと(月光のもとで;ふたたびクルディスタンへ;ハデップの若きリーダー;ブラック・テントをさがして;ハッカリの事情;密告者の横顔;国と民族のはざまで)
第3部 わたしと北クルディスタン(南の道;高原の町、シュルナック;ジャーニー・オブ・ホープ)
エピローグ 混迷と旅立ち
著者等紹介
中島由佳利[ナカジマユカリ]
1964年生まれ、埼玉県在住。ピアノ教師、雑誌のライターを経て、90年代後半よりトルコ南東部のクルド人問題の取材を始める。ノンフィクション・ライターとして活動する一方、自宅で音楽教室を主宰。『新月の夜が明けるとき』は、第2回「三一ノンフィクション大賞」(2000年)佳作入選ののち、雑誌「未来」に2001年から翌年にかけて連載された。現地取材のほか、日本在住クルド人のサポートにも関わり続けており、「クルドを知る会」設立スタッフの一人
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