出版社内容情報
ルールを作る、ルールを守る、ルールを破る、ルールに違反する――。行動の不確実性を少なくして、社会を秩序立てるために、私たちの社会にはルールがある。人々にとってルールは「常識」とも言えるかもしれないが、ルールを言語化・可視化して体系的に整備して知識として蓄積することはいかに可能なのか。
自然法則を対象とする自然科学に対して、社会学は規則=ルールを対象にする学問であると位置づけ、私たちの日常生活や所属する組織にある細かな規則から社会全体のルールまでを評価する視点やその意義を描き出す。
本書はルールとゲームの関係性など、基本的な視点を身近な事例から確認したうえで、規範理論や機能主義、構築主義、エスノメソドロジーなどの社会学の理論と本書の「ルールの科学」を突き合わせて丁寧に検証する。さらに、差別論や社会学それ自体にこれまでの議論を応用して、ルールの科学の射程を明らかにする。
内容説明
行動の不確実性を少なくして、社会を秩序立てるために、私たちの社会にはルールがある。自然科学に対して、社会学は規則=ルールを対象にする学問だと位置づけ、私たちの日常生活や所属する組織にある細かな規則から社会全体のルールまでを評価する視点やその意義を描き出す。
目次
第1部 ルールの科学の概要(自然科学と社会科学;ルールの科学の社会イメージ―ゲームとルール;ルールの理論―共有の方法としてのルール;ルールの科学の方法論と社会的意義)
第2部 社会学とルールの科学(規範理論とルールの科学―盛山和夫『社会学とは何か』;機能主義とルールの科学;構築主義とルールの科学―質問・応答のゲームの探究としての構築主義;エスノメソドロジーとルールの科学―方法の探究としてのエスノメソドロジー;ルールの科学の研究方法―社会調査の再整理)
第3部 ルールの科学の応用(応用研究としての『差別論』;ゲームとしての社会学―試論)
著者等紹介
佐藤裕[サトウユタカ]
1961年、大阪府生まれ。富山大学人文学部教授。専攻は社会学で、社会調査法、差別論、ルールの理論、問いの理論などについて研究を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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