内容説明
「ひたすら講武の事を沙汰せられける」太平の江戸時代中期、質実剛健の士風はすたれ、幕府の中核部隊であるはずの旗本五番方の面々は満足に乗馬も出来ない体たらくであった。こうしたなか将軍となった徳川吉宗は、新旧さまざまな武芸奨励を実施し、軍事演習さながらの大規模な狩猟をも敢行した。番士を鍛え直すべく始められた、吉宗の武芸奨励の実態に迫る。
目次
第1章 衰えゆく尚武の気風と吉宗の登場
第2章 惣領番入制度―旗本惣領に対する武芸奨励
第3章 武芸上覧と武芸見分
第4章 狩猟の復興と勢子運用の発展
第5章 小金原鹿狩
終章 吉宗の武芸奨励の意義―伝統と革新、その二面性
著者等紹介
横山輝樹[ヨコヤマテルキ]
1980年、三重県生。2013年、総合研究大学院大学博士後期課程修了。博士(学術)。現在、近鉄文化サロン上本町講座講師、伊賀市歴史研究会臨時職員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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