動員のメディアミックス―“創作する大衆”の戦時下・戦後

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  • サイズ A5判/ページ数 511p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784784218974
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C3036

内容説明

現代の日本まんが・アニメーションにおけるマーケティング技法として注目されるメディアミックスを、とくに戦時下日本における「動員」の技術として捉え直すことで、メディア、プロパガンダ研究史の更新を試みる論集。まんが・アニメーション・映画・模型といったメディア内、およびメディア間の相互関係のみならず、多様な分野に成立した“創作する大衆”の「書く」「つくる」という行為や書式が、いかにして「動員」されていったのか。その諸相を描き出す。また、一次資料として、日本映画史研究の第一人者・牧野守氏による三木茂(一九〇五~七八 記録映画監督)インタビューを収録する。

目次

1 戦時下のメディアミックス(東宝スペクタクル映画『孫悟空』に見る戦時色―孫悟空がなぜ歌い踊り出したのか;日本アニメーションのもうひとつの源流―一九二〇~四〇年代前半における教育アニメーション ほか)
2 “創作する大衆”と動員のリテラシー(動員される映画観客のリテラシー―戦前・戦時下における映画を“読む文化”“書く文化” ほか)
3 動員の諸相(トランスナショナルな映画史の可能性―総力戦とジェンダー規範;教育イストリエタの歴史の描き方―一九五〇~七〇年代におけるメキシコ文化マーケットを中心に ほか)
補論 レイヤー化する歴史(プログラミングによるレイヤー実装構想と抽象化の壁;麻枝准に与えた村上春樹の影響―麻枝准にみる戦後の主題の継承、あるいは統合 ほか)
研究ノート/資料(岩淵正嘉文献リスト;「規格化」をめぐる知の政治学―三木茂インタビュー解題 ほか)

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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