出版社内容情報
伝統とは、美とは、日本とは―
文化史の諸領域にわたり茶の湯を軸として、鋭敏な感覚で鮮やかに本質を明らかにし、分野を軽々と飛び越えて新たなパースペクティブを示し続けてきた著者が、自選によってまとめる七つの小宇宙
近代数寄者といわれる人びとがいた。
茶の湯を趣味として楽しむ人である。
彼らは茶の湯の世界をひろげ、日本美術工芸の中核に茶の湯をすえた。
近代数寄者の、自由にして伝統を近代に生かした発想に学ぶことは大きい。
?近代数寄者の茶の湯
はじめに/明治の青年/数寄者の誕生/数寄者の茶会/数寄者の思想/おらが茶の湯/高橋箒庵を中心とした近代数寄者年表/参考文献/あとがき
?昭和茶道史
明治・大正から昭和へ/数寄者の数寄/海を渡った茶室/茶の湯の国際化/『茶道月報』の茶会記/知識人の茶の湯/批評家のみた茶の湯/茶書の出版/稽古場の人びと/女子教育と茶の湯/昭和北野大茶の湯(一)/昭和北野大茶の湯(二)/利休三百五十年遠忌/茶の湯研究と戦時/終戦前後/小林逸翁の新茶道/茶事と懐石/数寄の名残り/茶道戦後10年/実験茶会/民芸茶会/東京の茶道/不易と流行/利休居士四百年遠忌に学ぶ
?高橋箒庵と近代数寄者たち
高橋箒庵と護国寺/益田鈍翁―人と茶の湯―/小林逸翁と『新茶道』/熱誠の数寄者、畠山即翁/近代数寄者の茶の湯と別称―箱根・強羅「白雲洞」の遊び―
?近代知識人と数寄者
西川一草亭論/小宮豊隆と茶書/洋服を着た日本趣味―藤井厚二と聴竹居―
?伝統文化と近代
茶道論の系譜から見た『茶の本』の異質性/西欧社会と茶道/家元制度の分析/伝統芸能研究の方法
解説 原田茂弘
索引(人名・事項)
熊倉 功夫[クマクラ イサオ]
著・文・その他
内容説明
近代数寄者といわれる人びとがいた。茶の湯を趣味として楽しむ人である。彼らは茶の湯の世界をひろげ、日本美術工芸の中核に茶の湯をすえた。近代数寄者の、自由にして伝統を近代に生かした発想に学ぶことは大きい。
目次
1 近代数寄者の茶の湯(明治の青年;数寄者の誕生 ほか)
2 昭和茶道史(明治・大正から昭和へ;海を渡った茶室 ほか)
3 高橋箒庵と近代数寄者たち(高橋箒庵と護国寺;益田鈍翁―人と茶の湯 ほか)
4 近代知識人と数寄者(西川一草亭論;小宮豊隆と茶書 ほか)
5 伝統文化と近代(茶道論の系譜から見た『茶の本』の異質性;西欧社会と茶道 ほか)