内容説明
光明皇太后が東大寺に献納した聖武太上天皇の遺愛品には多くの器仗(武具)が含まれていた。その献納品目録『国家珍宝帳』に書かれた古代器仗の情報と正倉院宝物として伝わる器仗の重要性はいうまでもない。ただし両者は一部を除いて直接対応しないために、これまで総合的に分析されることは少なかった。しかし古代の器仗のありようを知るためには、貴重な基本文献・伝世品である両者を相関的に取り扱う必要がある。本書は『国家珍宝帳』と正倉院の器仗をそれぞれ詳細に解説し、図版編には正倉院器仗を中心に多数の器仗を収録。日本古代の器仗を理解するための基本図書を目指す。
目次
序章 本書の視点
第1章 『珍宝帳』記載器仗と正倉院器仗の概要
第2章 大刀
第3章 小刀・刀子・鉾・手鉾
第4章 弓・鞆
第5章 靫・胡禄・箭
第6章 甲
著者等紹介
近藤好和[コンドウヨシカズ]
1957年神奈川県生まれ。1987年國學院大學大学院文学研究科博士課程後期日本史学専攻単位取得満期退学。現在、博士(文学・広島大学)、國學院大学兼任講師、和洋女子大学非常勤講師、千葉県刀剣登録審査委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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