出版社内容情報
大正・昭和期の日本にはいかなる選択肢があったのか。選ばれなかった選択肢は今に何を示唆するのか。
転換期の日本の対外認識や秩序像、政治構想や経済構想、そして中国イメージをめぐり、史料に基づく実証を通じて、新たな解釈や時代像を提示する共同研究論集。 〈「転換期」の日本の国際認識〉〈「転換期」の構想と現実〉〈中国認識の諸相〉という三部構成で、大東文化大学国際比較政治研究所に集まった気鋭の研究者11名が、日本の近・ 現代史がはらんでいた「未発の可能性」を掘り起こし、今後の日本および世界を展望する。
内容説明
大正・昭和期の日本にはいかなる選択肢があったのか。選ばれなかった選択肢は今に何を示唆するのか。転換期の日本の対外認識や秩序像、政治構想や経済構想、そして中国イメージをめぐり、史料に基づく実証を通じて、新たな解釈や時代像を提示する共同研究論集。三部構成で、大東文化大学国際比較政治研究所に集まった気鋭の研究者11名が、日本の近・現代史がはらんでいた「未発の可能性」を掘り起こし、今後の日本および世界を展望する。
目次
1 「転換期」日本の国際認識(近代日本の「新秩序」構想の“新しさ”と“正しさ”―国際法・外交専門誌と外務省調書を題材として;「国際主義者」という名の新渡戸稲造のイメージと実相;一九二〇年代『外交時報』にみる日本知識人の対外認識―半沢玉城と末広重雄を中心に;戦間期のアジア・ブロック論に関する一考察―土田杏村の「大アジア経済ブロック」抗争を中心に)
2 「転換期」の構想と現実(民衆の時代と実業精神―武藤山治の経済合理主義と自由主義的政治論;日米関係と『実業之日本』―帝国実業の振興と実業国民の建設;第一次大戦後の世界秩序と日本の「改造」―改造同盟とその周辺;三宅雪嶺における「哲学」と「時論」のあいだ―昭和期の言説を中心に)
3 中国認識の諸相(近代日本における中国認識の一側面―辛亥革命期における「五族共和」論への関心を中心に;東亜同文書院の「未発の可能性」について;長野朗の外事評論)