内容説明
死への不安を感じると…高級車や腕時計が欲しくなる?地元のスポーツチームを応援したくなる?ダイエットがしたくなる?恋人選びを妥協する?…そんな心のメカニズムを解説。
目次
1 存在脅威管理理論の基礎
2 自尊感情関連反応に存在論的恐怖が及ぼす影響
3 自尊感情の基盤を守る―文化的世界観の防衛
4 存在論的恐怖に対する防衛の認知プロセスモデル
5 身体性に関する問題
6 関係性へのアプローチ
7 ソシオメーターおよび進化心理学的視点との関連
8 よりよい対処に向けて
著者等紹介
脇本竜太郎[ワキモトリュウタロウ]
2002年東京大学教育学部卒業。2007年東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。現在、明治大学情報コミュニケーション学部専任講師。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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抹茶ケーキ
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脅威管理理論についてのレビュー。たぶん日本で読める唯一の一般書(レビュー論文はいくつかあるけど)。わかりやすいし研究も多く丁寧に紹介していて、すごく役に立つ。いくつか誤解していたところがあったのできちんと勉強しようと思った。2015/12/09
saku_taka
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存在脅威管理理論に関する研究をコンパクトにまとめてある。日本ではほかにまとまった書籍はないだろうから,基本書として有用だと思う。2015/10/08
K. Kiri
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研究結果はかなり詳細に載っていたけれど、正直「えー、こんなこと本当にあるの(疑惑の眼差し)」という感じでした……。(筆者の方、すみません)2015/02/18
みらぬきSP
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存在脅威管理理論に関する貴重な日本語文献です。人は死の不安に対し、自尊感情・文化的世界観・関係性の3つの概念を鍵にして心的安全を図っているとするのが存在脅威管理理論体系の基本骨子なようです。 しかしながら、本書を読んでもなお私には存在脅威管理理論の妥当性に疑問が残りました。M進化心理学的な知見を元にすれば、MS操作の効果は必ずしも上述の3つの鍵を原因と仮定しなくても説明できます。例えば政治的保守性を高めるというMS操作は、交配の危機という操作によっても代替され得ます(Kenrick, 2013)。2014/12/24