これだけは伝えておきたいビキニ事件の表と裏―第五福竜丸・乗組員が語る

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  • サイズ B6判/ページ数 167p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784780300956
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

一九五四年三月一日未明、著者は中部太平洋のビキニ環礁近海でのマグロ漁の途上、アメリカの強大な水爆実験に遭遇した。本書は、ビキニ水爆被災事件についての最も重要な証言者が、渾身の筆力を込めて執筆した熱い語りかけである。

目次

1 最後の航海(マグロ船・第五福竜丸;人生を変えた航路 ほか)
2 ビキニ事件の裏側(極秘文書が語る;汚染マグロの検査中止と政治決着 ほか)
3 命の岐路で(ガンとの戦い;被爆者の涙 ほか)
4 誰かが伝えなければ(「マグロ塚」;第五福竜丸の模型をつくる ほか)

著者等紹介

大石又七[オオイシマタシチ]
1934年(昭和9)年、静岡県榛原郡吉田町に生まれる。48年から漁師、第五福竜丸の甲板員・冷凍士として被爆。入院生活後、東京でクリーニング店を営む。83年ごろより被爆体験を語り、核廃絶を訴える活動をすすめる。築地にマグロ塚を作る会主宰。(財)第五福竜丸平和協会評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

更紗蝦

19
この本を読んで初めて知って驚いたことは以下の3点です。①事件から30年後に、漁船で被爆した乗組員を調査したのは、国ではなく、高知県幡多ゼミナールの高校生。 ②アメリカからの見舞金7億2000万円のうちの81%が、「日本鰹鮪漁業組合連合会(日かつ連)」に支払われ、「かつおまぐろ会館」の建設費などに回される(のちに転売)などされ、政治権力と癒着した水産業界の中で「分配」されてしまった。 ③アメリカ国立公文書館から入手した当直日誌のコピーと、第五福竜丸展示館にある当直日誌を比べると、3月1日の内容の一部が違う。2016/10/04

ヒラP@ehon.gohon

18
【再読】第五福竜丸を見学して、子どもたちに伝えたいと思ったときに購入しました。心の痛む図書ですが、正しく物事を伝えるために事実を知ることのできた一冊です。2020/06/06

那由田 忠

17
第5福竜丸の乗組員、水爆実験による放射性物質を大量に浴びた当事者の話。国会議事録を調べると、この事件は大きな話題で政府も懸命に闘ったとわかる。大石さんには裏交渉に見えるが、交渉の顛末と限界、見舞金になった理由や配分について国会で詳しく語られた。政府がかなり頑張ったと思うし、乗組員には多額補償金が出され、彼らは周囲から攻撃されたわけだ。驚いたのは広島・長崎の原爆や放射能の危険について、乗組員がほとんど知らなかったこと。船長や船会社は巨額の補償金を得たのだから、その責任の一端を負うべきだと思った。2019/08/11

D21 レム

5
大石又七さんの本。大石さんの語り口は親しみが持てて、わかりやすく、良書。表紙の第5福竜丸の模型、実物が見てみたい。ショッキングな、テレビの始まりの目的にも言及。大石さんの思いがひしひしと伝わる。しっかりと受け止めなくては。2012/07/07

しま

2
元乗組員である大石さんの怒りが伝わってくる。ビキニ事件は権力の圧迫を受けた事件で、もっと多くの人に知られるべき。2012/04/08

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