内容説明
学校でも家庭でも、ある場面で誰が誰をどう呼ぶのかという現実問題は、まぎれもなく、対人間の心理学的な距離の反映である。実際のところ、あだ名やニックネームを知れば、誰と誰とが、どのような間柄であるかがよくわかる。あだ名を付けられた人物が、周囲からどのように人物評価されているのかがわかる。それは、多くの人たちの経験則である。呼び方にあらわれる対人関係。あだ名やニックネームの対人関係における機能を心理学から読み解く。
目次
序章 呼称に関する問題の所在
第1章 文学作品にみられるあだ名に関する内容分析―『坊っちゃん』(夏目漱石)の事例研究
第2章 学校教師のあだ名に関する調査的研究
第3章 マンガ作品にみられるあだ名に関する内容分析―『よいこ』(石川優吾)の事例研究
第4章 児童のあだ名に関する調査的研究
第5章 あだ名を拒絶する方途に関する調査的研究
第6章 女子青年からみた親子間の呼称と心理的離乳
第7章 総括
著者等紹介
大野木裕明[オオノギヒロアキ]
仁愛大学人間生活学部教授。福井大学名誉教授。教育学博士(名古屋大学)。現在の専門はパーソナリティ心理学、教育心理学、発達心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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