内容説明
食と移動が交錯する事象の検証を通じて、日常生活に織り込まれている社会的構築物(人種・エスニシティ、ジェンダー、階級、国籍など)がいかに社会規範を作り出すかに目を向け、規範から生成される抑圧や排斥をめぐる人びとの交渉など、食文化の政治性を浮き彫りにする研究の成果。
目次
第1章 「日本茶」の環太平洋史―横浜での製茶貿易とアメリカでの消費
第2章 料理を学ぶこと―戦前の『日米新聞』における料理をめぐる言説を通して
第3章 消えゆく行為のはかなさに紡がれた空間―一九二〇年代ロサンゼルスのピクニック文化を解く
第4章 ハワイの砂糖黍プランテーションにおける食文化の交差
第5章 料理書『日本料理と作法』―恵泉女学園への留学生による「日本文化」の表出
著者等紹介
板津木綿子[イタツユウコ]
東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻准教授
小澤智子[オザワトモコ]
武蔵野美術大学造形学部言語文化研究室教授
北脇実千代[キタワキミチヨ]
日本大学生物資源科学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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