「自分探し」の移民たち―カナダ・バンクーバー、さまよう日本の若者

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784779114687
  • NDC分類 334.451
  • Cコード C0030

内容説明

「本当の自分」「本当にやりたいこと」を探すため、多くの若者たちが海を渡り、バンクーバーを目指す。そこで直面するのは、あいまいな「移民」と「一時滞在者」の境界、仕事や異性関係の悩み、孤独、将来への消えない迷いや不安…。彼らはどこへ向かうのか。

目次

第1章 バンクーバーでの「やりたいこと探し」―消える「一時滞在者」と「移民」の境界
第2章 若者を押し出す国・引き留める国―日本とカナダの社会情勢と若者たち
第3章 「夢の中」の現実とトラブル―「来てからの問題」と「問題の輸出」
第4章 「日系人コミュニティ」と「コミュニティなき日本人」―海外における日本人のあり方
第5章 移民志望とジェンダー―海を越える女性・立ちすくむ男性
第6章 ここではないどこかへ―三つの「ポスト」時代を生きる若者の仕事・世界・「自分」
第7章 国際人か、地球市民か―グローバル化時代に「自分」を護るために

著者等紹介

加藤恵津子[カトウエツコ]
国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科上級准教授(文化人類学)。慶應義塾大学文学部文学科英米文学専攻卒。同大学院文学研究科修士課程修了。2001年、トロント大学大学院博士課程修了(言語・記号人類学)。2001‐2002年、ブリティッシュ・コロンビア大学心理学部および日本研究センターにてポストドクトラル研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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oyukichu

4
ワーホリを利用して海外で働く若者の闇の部分を社会学の観点から論じています。理論だけではなく事例が多く紹介されており読みやすかったです。海外で働きたいと思うなら必読。ワーホリによくある「海外で仕事ができるならどこでも」といったものの弊害や、流されるのがイヤで日本を出たのに海外で弱者となってしまうこと(特に女性)、海外で英語もできず仕事を一から始めることの大変さなどはこの本から学べるのではないかと思います。UNHCR協会の根本かおるさん曰く「言葉と芸は身を助ける」とありますが、ほんとそうだなあと思いながら読み2012/06/14

Ucchy

1
カナダへのワーキングホリデーの一時滞在者の分析を通じた「自分探し」という現代の若者が陥る状態。ジェンダー問題、日本の雇用制度、移民、日本人が海外で生活すること、仕事の意味付け、国際結婚、様々な事項についてのカナダとの比較から浮かび上がる日本の社会の特徴。示唆に富む。読みながら大いに考えさせられた。2019/06/29

まりな

0
メディアでは、海外渡航の成功例や良い面ばかりが取り上げられがちだ。一方この本では、起こり得る問題や注意点を、渡航者へのインタビュー、考察などから明らかにしている。海外に、ただ漠然とした夢とあこがれを抱いている私に、助言を与えてくれる本だった。2014/07/05

Ayaka

0
ワーホリをしたいと考えている人は絶対に読むべきだと思う。バンクーバーに2回行ったことがあるがほんとに日本人が多い。その裏側の世界を知れる一冊。元からワーホリには全く興味は無いが、本のタイトルと目次に興味を持ったので読んでみた。興味深い内容だった。日本人が海外で働くって?ってことについて考えさせられます。2012/07/23

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