出版社内容情報
現代アジアの“変化”は冷戦型国際関係の消滅とグローバリゼーションのもたらす画一化(消費文明)とトランスナショナルな要素の増大、経済成長と経済的一体化・情報革命と民主化、環境破壊進展や核兵器拡散・分離独立の活性化などが挙げられ、一方“連続性”としては、固有の文化的多様性、冷戦構造の残存、米中など大国のパワーポリティクス・軍事戦略・歴史的記憶が考えられる。その動きを「パワーポリティクス」「グローバリゼーション」「ローカリズム」または「リージョナリズム」の三要素を分析の柱とし、揺れ動く世界と東アジア地域の中で複
内容説明
揺れ動く世界と東アジアで複雑に交錯する諸変化のベクトルを峻別しつつ、固有の文化的多様性、冷戦構造の残存、大国のパワーポリティクス・軍事戦略・歴史的記憶などの連続する構造を把握することで新しい視座を提示する。
目次
第1部 パワーポリティクスと地域統合(アメリカとアジア・太平洋地域の変化および連続性;多国籍企業の役割;東アジア共同体ビジョンと対外観の日韓比較)
第2部 グローバリゼーションとイスラーム(東南アジアにおけるイスラーム:グローバリゼーションとネットワークをキーワードとして;現代のタイムにおけるムスリム)
第3部 ローカリズムと国民統合、アイデンティティ、国際協力(冷戦後の沖縄問題;自治体の国際貢献施策:その変化と連続性;シンガポール政治における連続性と変化:開発政治体制を支える論理を中心に;マカオ政治における変化と連続性)