出版社内容情報
銅鐸の謎、天皇の謎、闇に包まれた吉備国・出雲国・諏訪国。日本古代史は、なぜ、かくも謎に満ちているのか?古代の権力者たちによって、複雑に塗飾され秘匿された古代史のヴェールを独自な視点をもつ民間史学者・森秀人が剥ぐ。蘇我入鹿邸から命がけで古代資料を救出した船史恵尺、その息子で、日本に仏教をはじめて導き入れた実在の高僧、船氏道昭、黒衣のふたりを通じて、額田王姫、天武天皇、中臣鎌足が語りだして、古代史の内幕を明らかにする、想像力に満ちた歴史物語!
●著者の言葉●
ヒストリー(歴史)というものは、ひとびとが考えているように、歴史的事実を寄せ集めたものではない。歴史は、思惟された過去のことであり、人間の想像力が縦横に走り回ることのできる世界なのである。
内容説明
ユニークな在野の古代史家である著者が、仏教を導き入れた高僧・船氏道昭を黒衣にして、現代に生きる私たちには本来不可能な、ロマンあふれる古代史の旅に案内する。
目次
西安の旅で林志剛と知り合う
大雁塔でみつかった古文書
道昭和尚の架けた橋
みつかった菅野真道の遺文
渡唐した留学僧たち
みつけられた敬正寺
額田王がいた額安寺
中臣鎌足の遺文
興福寺の阿修羅と仏師たち
道昭と道顕の出会い〔ほか〕