出版社内容情報
戦後の日本経済の歩みは「シビル」が「セビロ(背
広)」に変貌する過程だった。それが頂点に達したバブル経済のときには、セビロの軍団が猛々しく世界を闊した。いまサラリーマンに、その元気はない。これまでのサラリーマン社会の制度やモラルが揺らいでおり海外からも批判の対象となっているからだ。この批判と揺らぎのなかで、以前と同じ姿で再び活力を取り戻すことなど、もはや問題外である。日本経済を支えたサラリーマンは裸になったのであり、新しい衣を探さなければならない。どのようにしてか。どのような衣をか。(本書より)―その答えを模索する書。
1 労働と欲望の動員経済
(1)二〇世紀資本主義と消費社会の誕生
(2)欲望の差異化と労働のフレキシブル化
(3)消費社会の転回と自由時間
2 日本型動員経済の展開
(1)現代日本の市民社会的状況
(2)フレキシブルな生産体制の動員様式
(3)日本型生産システムの変容
3 社会的剰余循環の転換と市民的公共圏の創造へ
(1)蓄積体制の転換と社会的労働時間
(2)フォード主義の社会的剰余循環
(3)新しい市民的公共圏の創造へ
内容説明
カイシャ社会で七転八倒しているサラリーマンに贈る「20世紀末資本主義論」。
目次
1 労働と欲望の動員経済(20世紀資本主義と消費社会の誕生;欲望の差異化と労働のフレキシブル化;消費社会の転回と自由時間)
2 日本型動員経済の展開(現代日本の市民社会状況;フレキシブルな生産体制の動員様式;日本型生産システムの変容)
3 社会的剰余循環の転換と市民的公共圏の創造へ(蓄積体制の転換と社会的労働時間;フォード主義の社会的剰余循環;新しい市民的公共圏の創造へ)