ラテンアメリカ文学選集<br> 隣りの庭

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ラテンアメリカ文学選集
隣りの庭

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784773896077
  • NDC分類 963
  • Cコード C0397

出版社内容情報

軍事政権を嫌いスペインに暮らすラテンアメリカの作家たち。
政治的トラウマもやがて色褪せ、歴史の風化という問題に直面する
人間の実存的不安を描く。

内容説明

軍事独裁下の祖国チリ、そこの出来事を「対岸から眺めながら想像して」書かれた「方法の作家」ドノソの文学的世界。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

32
「隣の庭」は故郷の家の庭であり、友人のマンションから見る貴族の館の庭、成功した自分が住んでいただろう庭のことなのだろうと思います。作家フリオは故郷チリでは少しは名を知られていたものの、亡命先のスペインでは一冊の本も出版できていません。チリの母が死んで故郷の庭は失われ、妻は鬱に。そのなかで書き直した原稿も出版を断られ、追い詰められ、加速していく物語は最後まさかの結末に。チリ人亡命作家ではなく〈良き夫婦という二頭一体のみごとな動物〉の物語としてのこの結末は確かに「皮肉」なのかもしれませんが、私は好きでした。2016/09/12

erierif

11
「隣りの庭」というキーワードは祖国、隣人、夫婦、世代、別なセクシャルの事を指すのかなと思った。作家として成功できず鬱屈した精神で「隣り」を眺めてぐだぐだ書かれている。特に夫婦についてはもう息苦しく感じるほど残酷に妻を批判している。「隣り」に対して人って本当に意地悪になるのだなあと辟易していると最後の一章でどんでん返しがあって驚いた。そして『境界なき土地』同様、ドノソは女性やゲイ的な人物の視点を取り入れるのがうまいと思った。主人公がラテンアメリカ文学全般を批判している部分がとても面白い。2014/08/31

イコ

7
俺がホセ・ドノソと相性が良いのか、他のラテンアメリカ文学と比べるとかなり読みやすかった。ドノソの代表作は別荘と夜のみだらな鳥と言われているが、他の小説たちも傑作揃いです。隣の庭は小説家小説であり、自伝的な苦悩と、最後の展開が良いまさかのどんでん返しだ。エンタメと文学を混ぜた総合小説に肉薄していると言っても良いかもしれない。フェミっぽい感じもあり現代でも通じる感性が、時の劣化に耐えられる不朽の文学を作ることができるのだろう。代替え不可能な不世出の天才です。ブームが再燃しているので、他の小説も翻訳してほしい。2018/09/18

ミチル***

4
まるで詩のような夢のような美しいフレーズの文体。スペインの強い日差しや、むっとする暑さがキラキラと脳裏に描かれる文体は癖になる。クーデターが起こったチリを脱出し、スペインに住む売れない作家の独白かと思いきや、最後で予想外のどんでん返しに驚かされる。視点が変わることで、意味が変わる。人物は多様な側面を持ち、事実は変容する。最後の一章でそれをやってのけるなんて、ドノソって凄い作家だ。「隣の庭」は入ることができないスペインという異国の地であり、同時に帰ることができなくなってしまった故郷チリのメタファーだ。2011/06/02

akubi

3
愚痴や嫉妬やあらゆる言い訳が哀しく響き、苦悩と挫折、なにものでもないという孤独に、夜の暗い荒れた海みたく心が騒ぐ。 そしてその根底に巧みに隠された郷愁と、居場所の永遠の喪失の恐怖が燻り、情熱の炎をふっと吹き消してしまう。 最後の数ページのカタルシスとおかしみ。 抗うことをやめて、それぞれが自分で在ることを認めたときにようやく救われる。 Please, don't disturb! すごく遠回りなのけれど、きっとたぶん、幸せなんです。2020/03/04

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