直島から瀬戸内国際芸術祭へ―美術が地域を変えた

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  • サイズ A5判/ページ数 231p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784773816167
  • NDC分類 706.9
  • Cコード C0070

出版社内容情報

瀬戸内アート本の決定版!「アートによる地域づくり」を切り開いてきた福武總一郎+北川フラム、初の共著、ついに刊行!瀬戸内アート本の決定版!「アートによる地域づくり」を切り開いてきた福武總一郎(プロデューサー)+北川フラム(ディレクター)初の共著、ついに刊行!



「海の復権」を掲げ、近代化の負の遺産を負い、過疎・高齢化が進んできた島の活性化を目指す芸術祭の歴史は、すでに四半世紀前のベネッセアートサイト直島の誕生から始まっていた。

「お年寄りの笑顔」を謳い「よく生きる」ための理想の地をアートによってつくろうとしてきた福武總一郎が、里山の過疎化・越後妻有でアートに寄る地域づく理に奮闘していた北川フラムと出会ったとき、瀬戸内国歳芸術祭の構想は生まれた。

 香川県と市町村を巻き込んで展開する瀬戸内国際芸術祭は、観光地としての再生、島への移住、休校の再開、ハンセン病患者の島の開放などさまざまな成果を生みだし、さらにアジア・アートプラットフォーム、アジア・アート・フォーラムへと、海を介したアジアとのダイナミックな交流の場へと展開しようとしている。

 その歴史と現在、そして未来を、プロジェクトを牽引してきた二人の立役者が語り、書きおろす。安藤忠雄、新旧の香川県知事の証言なども織り込みながら、瀬戸内海を舞台に繰り広げられる地域づくりの過去・現在・未来を描き出す。

はじめに

第1章 ベネッセアートサイト直島から瀬戸内国際芸術祭へ 福武總一郎

第2章 瀬戸内国際芸術祭の展開 北川フラム

第3章 瀬戸内物語 北川フラム

第4章 瀬戸内からアジアへ 北川フラム

参考資料

北川フラム[キタガワフラム]
アートフロントギャラリー代表、公益財団法人福武財団常任理事、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ総合ディレクター、瀬戸内国際芸術祭総合ディレクター。
1946年新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。「アントニオ・ガウディ展」(1978-79)、「子どものための版画展」(1980-82)、「アパルトヘイト否!国際美術展」(1988-90)などの展覧会をプロデュース。「大地の芸術祭」、「瀬戸内国際芸術祭」をはじめ、「奥能登国際芸術祭」(石川県珠洲市)、「北アルプス国際芸術祭」(長野県大町市)などの地域づくりプロジェクトのディレクションを手がける。
主な著書に『希望の美術・協働の夢 北川フラムの40年』(角川書店、2005年)、『美術は地域をひらく 大地の芸術祭10の思想』(現代企画室、2014年)、『ひらく美術』(筑摩書房、2015年)などがある。

福武總一郎[フクタケソウイチロウ]
公益財団法人福武財団理事長、瀬戸内国際芸術祭総合プロデューサー、株式会社ベネッセホールディングス名誉顧問。
1945年岡山県生まれ。早稲田大学理工学部卒業。1973年福武書店(現ベネッセホールディングス)入社。1986年代表取締役社長、2007年に代表取締役会長兼CEO、2014年より最高顧問、2016年10月より現職。
1988年、直島文化村構想を発表。香川県・直島を自然とアートで活性化するプロジェクト(ベネッセアートサイト直島)を30年にわたって指揮。2004年直島に地中美術館を開館、直島町名誉町民受賞。日本建築学会文化賞(2010年)、モンブラン国際文化賞(2012年)、地域文化功労者表彰(2013年)などを受賞。

内容説明

瀬戸内アート本の決定版!「アートによる地域づくり」を切り拓いてきた福武總一郎(プロデューサー)+北川フラム(ディレクター)初の共著、ついに刊行!

目次

第1章 ベネッセアートサイト直島から瀬戸内国際芸術祭へ
第2章 瀬戸内国際芸術祭の展開
第3章 瀬戸内物語
第4章 瀬戸内からアジアへ

著者等紹介

福武總一郎[フクタケソウイチロウ]
公益財団法人福武財団理事長、瀬戸内国際芸術祭総合プロデューサー、株式会社ベネッセホールディングス名誉顧問。1945年岡山県生まれ。早稲田大学理工学部卒業。1973年福武書店(現ベネッセホールディングス)入社。1986年代表取締役社長、2007年に代表取締役会長兼CEO、2014年より最高顧問、2016年10月より現職。1988年、直島文化村構想を発表。香川県・直島を自然とアートで活性化するプロジェクト(ベネッセアートサイト直島)を30年にわたって指揮

北川フラム[キタガワフラム]
アートフロントギャラリー代表。公益財団法人福武財団常任理事、大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ総合ディレクター、瀬戸内国際芸術祭総合ディレクター。1946年新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。「アントニオ・ガウディ展」(1978‐79)、「子どものための版画展」(1980‐82)、「アパルトヘイト否!国際美術展」(1988‐90)などの展覧会をプロデュース。「大地の芸術祭」、「瀬戸内国際芸術祭」をはじめ、「奥能登国際芸術祭」(石川県珠洲市)、「北アルプス国際芸術祭」(長野県大町市)などの地域づくりプロジェクトのディレクションを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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アキ

64
福武總一郎と北川フラムの対談から直島を美術の場にし、瀬戸内国際芸術祭に至るまでの経緯と想いを知る。そこには東京一極集中の経済成長の影の部分により直島・豊島・大島ら瀬戸内海の島々が変貌した姿と、それに向き合うように空き家の活用や島の人々を巻き込んで芸術祭の開催を通じ、かつて交易の中心であった海の復権をテーマに、アジアとの文化の交歓にまで発展する地域主体の活動が豊富な写真で示される。「足はしっかりと大地に、目は遠く世界に」という精神がいい。モネの睡蓮の展示に安藤忠雄と共に地中美術館を作ったのが今や世界的になる2019/07/30

シフォン

28
瀬戸内国際芸術祭に対する福武總一郎氏と北川フラム(総合ディレクター)の想いと活動が綴られている。何故、芸術祭を開催するのか?過疎化が進み、人工も減少している現代、産業廃棄物投棄や銅精錬所跡、ハンセン病療養所等、世間から切り捨てられそうになっていた瀬戸内の島々の地域住民に寄り添い、アートで地域を元気にすることを目的に活動していることがわかった。今回、瀬戸内に行って感じたことは、海が綺麗✨だなということ、住民と芸術のコラボレーションがますます活発になり、綺麗な島で芸術祭がこれからも続いていくことを願いたい。2019/11/09

HERO-TAKA

11
前回読んだ「直島 瀬戸内アートの楽園」が常設の展示物を中心としたの良質なガイドブックだったとすれば、こちらは3年に一度開かれる国際芸術祭にて限定的に公開される作品も含め、より詳細な歴史や経緯、思想に思惑が明かされる解説書と呼べるだろうか。自分はまだ瀬戸内アートのほんの一端を見たに過ぎないことを知らされる。福武氏、北川氏の主義主張にすべては同意はできず、それは純粋な芸術性の感受を損なう「もや」になるのではないかという不安もあるが、瀬戸内アートに興味があれば一度目を通しておくのが良いかと思う。2017/11/06

5
瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代美術の国際芸術祭のアート本。過疎・高齢化の波を受けた島々の活性化で始まったプロジェクトは、島の間を船で移動する独自の文化や、桃太郎や源平合戦ゆかりの歴史ある土地など、隠れていた観光地としての魅力を再発見する仕組みを、アートによって作り上げる。その場所が何だったのか、その文化は何だったのかを再解釈し、現代人に分かりやすい形で提示するのは、観光地の解説文を読むのよりずっと興味を引きやすい。入り組んだ内海だからこそ、文化も入り組んでおり、ミックスされた文化が見ていて飽きない。2017/01/31

るうるう

3
9割読んで、そろそろ予習は十分かなと思った。地方はいかに生き残るか、アートとは、”地域活性化”とは、観光とは・・・そんなことを考えつつ2017/11/17

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