出版社内容情報
知られざるペルーの詩人の全貌!
ジョイスが『ユリシーズ』を、エリオットが『荒地』を、賢治が『春と修羅』を、ブルトンが『シュルレアリスム宣言』を、そしてマヤコフスキーが幾多の詩篇を書いていたころ、遠くペルー・アンデスを出自とするひとりの青年も詩作に耽っていた……。
死後80年近く、ついに明かされる前衛詩人の詩的乾坤。
セサル・バジェホ[セサル バジェホ]
ペルーの詩人。生前に刊行した詩集は『黒衣の使者ども』(1919年)と『トリルセ』(1922年)の2冊。他には遺稿を整理した詩集『人の詩』『スペインよこの杯を我から遠ざけよ』(共に1939年)等。死後に評価が高まり、今日ではパブロ・ネルーダ、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、オクタビオ・パスらと並び20 世紀ラテンアメリカ詩を代表する詩人とみなされる。
松本 健二[マツモト ケンジ]
内容説明
知られざるペルーの詩人の全貌!死後80年近く、ついに明かされる前衛詩人の詩的乾坤。
目次
黒衣の使者ども
トリルセ
人の詩
スペインよこの杯を我から遠ざけよ
著者等紹介
バジェホ,セサル[バジェホ,セサル] [Vallejo,C´esar]
1892‐1938。ペルーの詩人。1919年に刊行した初詩集『黒衣の使者ども』では当時流行の“モデルニスモ”詩の影響を受けつつ、アンデスの先住民世界など独自のテーマを切り開いた。故郷の町での放火事件に関与した嫌疑で投獄された体験などもあって1923年に渡欧、その後はパリのラテン地区を拠点とした。1920年代後半はマルクス主義に傾倒し、3度のモスクワ参りを経てペルー共産党仏支部に入党するなど政治活動に没頭した。1936年のスペイン内戦勃発後は共和国側の支援活動に関与したが、1938年にパリ市内の診療所で無名詩人のまま病没
松本健二[マツモトケンジ]
大阪大学外国語学部准教授。ラテンアメリカ現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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