内容説明
稀代の大悪党に憧れ、発明を愛する誇り高き少年が、貧困に打ちのめされた果てに選びとった道とは?貧しい移民の子としてブエノスアイレスに生まれたアルルト(1900‐1942)の自叙伝的小説。都市とそこに生きる孤独な人間の葛藤、下層労働者の「その日暮らし」をみずみずしいリアリズムで描き出す。今なおスペイン語圏各地で熱狂的に支持される、「現代アルゼンチン小説の開祖」の代表作!
著者等紹介
アルルト,ロベルト[アルルト,ロベルト] [Arlt,Roberto]
1900年、ブエノスアイレスの移民家庭に生まれる。10歳で義務教育も終えることなく放校処分となった後、書店員、レンガ職人、ペンキ職人、港湾職員などを転々としながら創作を始める。1926年に『怒りの玩具』で文壇にデビュー。1928年から『エル・ムンド』紙のコラム「エッチング」を担当し、人気記者となる。長編小説のほか、多くの短編小説や戯曲を残した。1942年に心臓発作を起こして急死。生前の評価は高くなかったものの、現在ではアルゼンチン文学最高の小説家の一人に数えられている
寺尾隆吉[テラオリュウキチ]
1971年名古屋生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。メキシコのコレヒオ・デ・メヒコ大学院大学、コロンビアのカロ・イ・クエルボ研究所とアンデス大学、ベネズエラのロス・アンデス大学メリダ校など6年間にわたって、ラテンアメリカ各地で文学研究に従事。政治過程と文学創作の関係が中心テーマ。現在、フェリス女学院大学国際交流学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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