ロス・クラシコス<br> 別荘

個数:

ロス・クラシコス
別荘

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月23日 18時59分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 557p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784773814187
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

とある小国の経済を牛耳るベントゥーラ一族の人びとが毎夏を過ごす辺境の別荘。ある日、大人たちが全員ピクニックに出かけ、別荘には33人のいとこたちだけが取り残された。日常の秩序が失われた小世界で、子どもたちの企みと別荘をめぐる一族の暗い歴史が交錯し、やがて常軌を逸した出来事が巻きおこる…。チリの巨匠ホセ・ドノソの、『夜のみだらな鳥』と並ぶ代表作にして、二転、三転する狂気をはらんだ世界が読む者を眩惑する怪作、待望の邦訳!!1973年チリ・クーデタに触発されたドノソが、類い希なる想像力を駆使し、偏執的とさえいえる緻密な構成で書き上げた、理屈抜きに面白い傑作。後続する作家や世界の批評家たちを今なお魅了しつづける、ラテンアメリカ文学の金字塔。

著者等紹介

ドノソ,ホセ[ドノソ,ホセ] [Donoso,Jos´e]
1924年、チリのサンティアゴのブルジョア家庭に生まれる。1945年から46年までパタゴニアを放浪した後、1949年からプリンストン大学で英米文学を研究。帰国後、教鞭を取る傍ら創作に従事し、1958年、長編小説『戴冠』で成功を収める。1964年にチリを出国した後、約17年にわたって、メキシコ、アメリカ合衆国、ポルトガル、スペインの各地を転々としながら小説を書き続けた。1981年、ピノチェト軍事政権下のチリに帰国、1990年に国民文学賞を受けた。1996年、サンティアゴにて没

寺尾隆吉[テラオリュウキチ]
1971年名古屋生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。メキシコのコレヒオ・デ・メヒコ大学院大学、コロンビアのカロ・イ・クエルボ研究所とアンデス大学、ベネズエラのロス・アンデス大学メリダ校など6年間にわたって、ラテンアメリカ各地で文学研究に従事。政治過程と文学創作の関係が中心テーマ。現在、フェリス女学院大学国際交流学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

57
別荘で休暇を過ごす一族を描いた群像劇。兎に角登場人物が多く、最初は人名が出てくる度に登場人物一覧を見直さねばならないほど。しかも全員が全員どこかずれていて一般の価値観を持った者は誰一人存在しない。読み進めるに従ってその不穏感が現実を侵食していく。物語の底流を成す人肉食への恐れとか、現実と切り離されたかのような別荘の時間や子供達の一切を支配する「侯爵夫人は五時に出発した」という遊び、そして霞んで消えていくような終末感。読んでいるうちにこれらが渾然一体となって、自分まで別荘の中で彷徨っているようだった。2014/09/20

zirou1984

54
33人のいとこ達が次々と入れ替わり立ち代わる一部は大変だが、物語が強引なまでに加速していく二部は圧巻だった。別荘の所有者であるブルジョア階級とその使用人たち、そして彼らと取引を行う原住民と外国人。それらの関係性が異変によって崩れ去り、緊張感を孕みながらもその物語を推進していくのは歓喜と欲望と捻れを抱えた子供たちであり、作者自身でもある。政治的批判こそ根底にあるのだが、想像力の飛翔ぶりがその意図以上の場所へ物語を連れて行き、その面白さは次々と誘爆してくかの様に拡大する。夜みだ同様、とんでもない本であった。2014/11/10

まさむ♪ね

49
ああ、もうすべてが規格外。登場人物、ベントゥーラ一族総勢50名。どいつもこいつもどうかしてるぜ。33人のいとこたちは得体のしれない遊戯「公爵夫人は5時に出発した」に興じ、大人たちは腹に一物ある執事、召使らを伴い喜々としてピクニックに出発する。窒息死を引き起こすほどに大量の綿毛を放出する怪植物が一帯を覆い尽くし、原住民人喰い人種が入り乱れる一家の別荘に取り残される子供たち。空間は血に染まり腐臭にまみれ秩序を失いついには時間をも失ってゆく。プラチナ色に光り輝くグラミネアの綿毛が風に舞い何もかも消し去るように。2016/01/03

三柴ゆよし

43
マジキチ文学の金字塔たる『夜のみだらな鳥』に比肩する傑作と聞いていたので、期待を裏切られたらどうしようと読むのも恐るおそるだったのだが、その心配は杞憂に終わった。『夜みだ』ほどの迷宮性こそないものの、三十三人の子どもたちが繰り広げる「侯爵夫人は五時に出発した」の狂宴、臭いものには蓋をする大人たちの欺瞞、怪植物グラミネアの猛攻、戒めから解き放たれ吼える狂人、召使い部隊と人食い原住民の大戦争……といった読みどころ満載の大傑作なのである。これは今年一番の大当たりかもしれない。俺界隈の人は読んで損しないと思う。2014/08/09

かわうそ

40
こ、これは登場人物と場所によって時間の進行が異なる紛うことなきSFではないですか。というのはさておき読む人の数だけ面白がり方がありそうな複雑怪奇で盛り沢山な傑作。素晴らしい。2014/09/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8173384
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。