内容説明
原子核からエネルギーを取りだす仕組み、原子核反応と化学反応の違い、放射能とはなにか、原子力発電が抱える問題点などを、物理学者の視点からわかりやすく解説。エネルギー問題の根本にはなにがあるのか。これからの科学や技術がになっていく役割はなにか。当代きっての科学の語り部が、これからを生きる世代におくる一冊。
目次
1 大変なことが起こったね
2 原子力エネルギーって?
3 放射能と放射線の違いって?
4 今回の事故の影響は?
5 原発が抱えている問題点って?
6 ではどうすればいいの?
著者等紹介
池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在、総合研究大学院大学教授・学融合推進センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宮崎太郎(たろう屋)
2
できるだけわかりやすく、言葉をつくして原発を語っています。わかりやすいだけでなく、問題に踏み込み、震災後のこれからを考えます。何度でも立ち返るべき問題。多くの人に読まれて欲しい。2023/07/23
kayoko
1
3・11以降、私たちはどんな状況の中に生きているのか。3・11以前を含めてわかりやすく整理してくれる本である。先日、宮城の石巻と角田に行った。そこで『食』の生産・加工に携わる方々にお会いした。そこで私が強く感じたこと、それは『無知が恐れをよぶ』ということ。知らないから怖くなりむやみに避けたくなる。彼らは今なお風評被害に苦しんでいる。我々消費者もどう食と向き合ったらいいか悩んでいる。そんなもやもやを解消したいならこの本で一旦クールダウンしてみよう。3・11以降を生きる全ての人々に読んで貰いたい本である。2012/08/13
塩麹
0
妹が福島県に進学するのを機に手に取ってみました。とてもわかりやすかったです。エネルギーの地産地消、自然エネルギーを消費者として応援するようにまずは自分の意識・行動、そして選択を変えていかなくてはいけないと思いました。文化・時代は変わるものですが、変えていかなくてはいけないものだとも思いました。2017/01/11
kadoyan
0
原発の仕組みから、問題の本質、未来への展望なんかもわかりやすく、読みやすくかかれていると思います。とくに最初のほうの核分裂などの原理的な部分も、疑問持ちやすい点なども、ていねいに述べられ、だいぶすっきり理解できるんじゃないかと思います。2012/03/30
銀木犀
0
こんなものわかりのいい娘いるかい!とつっこみながら読む。著者は原発に前々から反対している科学者のようだが、結局は事故が起きなければこういう本を出すこともできなかっただろうし、反原発の人の人口も増えなかったんだなあ・・・と思うとなんとも。2012/01/08