内容説明
パレスチナという“鏡”に映しだされた同時代から“別の現実”の可能性を透視する。パレスチナの“現在”をめぐるスリリングな五つの対論。
目次
第1章 パレスチナの民族浄化と国際法(「民族浄化」とシオニズム―排他的ナショナリズムをめぐるポリティクス;パレスチナの民族浄化と国際法)
第2章 占領のノーマライゼーションと中東の分断(シオニズムにとっての土地と占領;イラクでの「戦争と占領」、パレスチナの「戦争と占領」)
第3章 アラファート時代の自治政府―抵抗/権力の課題に向き合う(自治政府の何が問題だったのか;パレスチナ解放闘争以前と以後の諸問題)
第4章 アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ(アパルトヘイトの経験を通して「違う未来」を見る;歴史的類比と政治的類比のあいだ)
第5章 パレスチナ難民の法的地位と選択権―現実をふまえた展望を考える(パレスチナ人であるという選択―アイデンティティと国籍、市民権をめぐる可能性;パレスチナ問題は国家の枠組みをつき抜ける)