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内容説明
場あるいは諸々の場というテーマの共同作品のために依頼されて書かれたテキストと、花火製造の手法を用いた芸術家(蔡國強)の展示会に添えるために書かれたテキスト。フランスでも一冊の刊本となってはいない、二つのテキストを「結合」させた訳者の「企み」によって、ナンシーは図らずも、これら二つのテキストを通じて、ひとつは水を、もうひとつは火を、つまり、古代ギリシャで、哲学者たちの先人であった者たちの「生理学」が特徴的に扱っていた四つの要素のうち二つを語ることとなった。
目次
基本要素
近接した地点にて
火
著者等紹介
ナンシー,ジャン=リュック[ナンシー,ジャンリュック][Nancy,Jean‐Luc]
1940年生まれ。ストラスブール・マルク=ブロック大学名誉教授。特にハイデガーが解明した実存の二重性をなす共存在・共同性と独異性・単独性の共有=分割という問題系を徹底化させることで、西洋形而上学・存在神論における身体性やテクネーの否認を脱構築し、出来事が真に到来しうるような世界、表象作用に還元されえないイマージュが現前しうるような世界、絶対的に切り離された単独者が、その絶対性=分離性のままに、“芸術的”に、触れ合うことが起きるような世界の創造一主体ならざる自己の触発、無カラノ創造―の可能性を素描し続けている
吉田晴海[ヨシダハルミ]
フランス・ストラスブール大学哲学科DEA取得。現在、フランス語翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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