内容説明
勉強に、仕事に、ふだんの生活に、いつだって言葉はついてまわる。言葉の問題に悩まされることは多いけど、いままで「言葉」そのものを考えたことなんてなかった。「英語をネイティブみたいに話すって、どういうこと?」「どうして言葉が理解できるの?そもそも言葉の意味ってなに?」姪との対話から導かれる、言葉のすこし危なっかしくて豊かな世界。
目次
1 言葉を学ぶこと・身につけること
2 さまざまな言葉を使う場
3 言葉と意味を知っていること
4 個別言語
5 日本の言語状況
6 言葉とコミュニケーション
著者等紹介
影浦峡[カゲウラキョウ]
1964年生。1988年東京大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。学術情報センター助手、同助教授、国立情報学研究所助教授をへて、現在、東京大学大学院教育学研究科助教授(生涯教育基盤経営コース図書館情報学専攻)。専門は情報媒体論・言語論・言語情報処理。1999年~2002年まで国際計量言語学会副会長。計量国語学会理事、Terminology誌編集委員。また、オンライン学習を行なうe‐教室で「英語で社会」を担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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彼方
1
「人が実際に言葉を使う状況に即し」(p167)て、言語学の入門書を再編したとも読める異色な本。およそ大学教授(当時は助教)が語れるなかでは最も易しい文体で、「母語学習の困難さ」や「誰かの話を聞いて「わかった!」というときの意味」や「犬種と言語の比較」や「日本語の範囲」などを扱っている。文法の仕組みや言葉の起源など、ふつう入門書で取り扱う事項がバッサリない代わりに、生活の実感として言語に沸く疑問に答えようとする著者の姿勢が感じられる。その意味で非常に著者の言語観を反映している。子どもに薦めたい本。2012/06/21
朱雀門
0
けっこう難しい話だった。言葉の扱いの巧拙よりも話の中身が大事だというのには同意。エスペラントとクレオールに興味がわいたので関連の本を読んでみようと思った。2016/02/19
Aya
0
本当に、新しい知識をいっぱい私に与えてくれた本。しばらく離れてもまた振り返って読むことも多い。私の信念となっている。
Shori
0
授業の参考図書として。難しいことわかりやすく説明できる人こそ「頭のいい」人。実感します。2009/07/21
ubon-ratchat
0
著者本人の授業の参考図書として読んだ。平易な表現を使ってはいるけど、骨太な内容を容赦なく書いてます。侮るなかれ。2009/04/19