病棟に頼らない地域精神医療論―精神障害者の生きる力をサポートする

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病棟に頼らない地域精神医療論―精神障害者の生きる力をサポートする

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  • サイズ A5判/ページ数 279p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772416252
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

精神科病棟を完全閉鎖した北海道浦河町に何が起こったのか?
退院促進から地域生活移行に取り組んだ浦河の衝撃と軌跡は、入院治療中心から地域生活中心を実現しようとする精神医療を主導してきた。そして同時に日本の各地域では、ユニークの構造改革が次々に産声を上げつつある。病棟に頼らない/頼れないという事実は、決してネガティブな悲劇をもたらすものではなかった。精神障害を抱えながら地域で生きていく人々の力を育み、やがて旧来の精神医療システムに抜本的な変革をもたらすだろう。
浦河赤十字病院から浦河ひがし町診療所に舞台を移した川村敏明と、メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれにおいて訪問医療を志向する伊藤順一郎による2つの対話。生活・仲間・就労のサポート、障害とともにある家族のケア。薬物療法、身体ケア、アウトリーチ、ケースマネジメント、リスクアセスメント、ピアワークなど多様化するサービス。国内外の調査研究、浦河をはじめとする地域の現状のレポート、そしてスタッフや市民との関係構築――「住む=生きる」のケア、「家族=環境」のサポート、「ケア=サービス」の充実、「地域」の創生、そして「人材」の育成という5つの領域にフォーカスし、人々によるグラスルーツの実践と経験を集積しながら、地域精神医療が目指すべきルートを探る。
医療者・当事者・家族の挑戦と実践知が結集された、来たるべき地域精神医療を理解するための必携ガイド。

▼第1部?序章
病棟がなくなった浦河の衝撃と展望/小林 茂

▼第2部?総論
病棟に頼らない地域精神医療/伊藤順一郎+川村敏明
海外・国内の調査研究から見る地域精神医療の現状/佐藤さやか

▼第3部?各論
★「住む=生きる」を支える
住居の確保と生活支援/中村あずさ+小川芳範
仲間づくり・居場所づくり・社会的役割/平澤恵美
働くことを支える/澤田恭一+丸山次郎
老後に備える――「老い」に相対する地域精神医療/伊藤順一郎+川村敏明

★「家族=環境」を支える
家族内の葛藤・混乱を支える/渡邉真里子
精神障がい者家族が地域で当たり前に生きるために/岡田久実子+福井里江

★「ケア=サービス」の具体的な姿
薬物療法/藤田大輔+佐藤さやか
身体ケア(一般医療連携)/青木 勉
アウトリーチ/吉田光爾+金井浩一
ケースマネジメント/梁田英麿
地域で危機を乗り越える/伊藤順一郎+足立千啓
ピア・スタッフの関わりの意義/吉田匡伸

★「地域」を耕す
保健所を中心とした保健医療圏域単位でシステムを考える/柳 尚夫
地域住民との連携――愛媛県愛南町の精神医療構造改革/長野敏宏
予防・早期の対応を可能にするシステムづくり――英国のシステムと東京都世田谷区の挑戦/山崎修道

★「ひと」を育てる
スタッフの脱施設化/高田大志
安心して地域で生活者として/宇田川健
市民とのつながりのなかで――小さな心の居場所30年の実践/松浦幸子

▼第4部?終章
来たるべき「病棟に頼らない地域精神医療」/伊藤順一郎

伊藤順一郎[イトウジュンイチロウ]
監修

小林 茂[コバヤシシゲル]
編集

佐藤さやか[サトウサヤカ]
編集

内容説明

精神科病棟から自由になったとき、街になにが起こり、人はどう変わるのか?「住む=生きる」を支える、「家族=環境」を支える、「ケア=サービス」の具体的な姿、「地域」を耕す、「ひと」を育てる。医療者・当事者・家族によるグラスルーツの実践と経験が結集された5つのセクションで、来たるべき地域精神医療を読み解く必携ガイド!

目次

第1部 序章(病棟がなくなった浦河の衝撃と展望)
第2部 総論(病棟に頼らない地域精神医療;海外・国内の調査研究から見る地域精神医療の現状)
第3部 各論(「住む=生きる」を支える;「家族=環境」を支える;「ケア=サービス」の具体的な姿;「地域」を耕す;「ひと」を育てる)
第4部 終章(来たるべき「病棟に頼らない地域精神医療」)

著者等紹介

伊藤順一郎[イトウジュンイチロウ]
メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ。千葉大学医学部卒。旭中央病院精神科、千葉大学医学部精神科、国立精神・神経センター(現国立精神・神経医療研究センター)精神保健研究所社会復帰研究部部長を経て、現職。2003年に研究事業としてACT‐Jを立ち上げ、現在はNPO法人リカバリーサポートセンターACTIPSの理事として、活動を支える。そのほか、ACT全国ネットワーク代表幹事や、当事者の視点を活動の中心に据えるNPO法人地域精神保健福祉機構(通称・コンボ“COMHBO”)の共同代表理事なども務める

小林茂[コバヤシシゲル]
学校法人北海道キリスト教学園光の園幼稚園園長、医療法人社団楽優会札幌なかまの杜クリニック心理士、日本キリスト教団幌泉教会牧師、社会福祉法人はばたき福祉事業団北海道支部HIV派遣カウンセラー、医療法人静和会石井病院非常勤心理士、大学非常勤講師などを兼務。牧師を務めながら名古屋市精神保健センター電話相談員、知的障害者授産施設非常勤生活支援員、児童養護施設非常勤心理療法担当職員、浦河赤十字病院嘱託心理士、浦河べてるの家べてる生活サポートセンター管理者兼サービス管理責任者を経て、現職。南山大学文学研究科博士課程満期退学。日本福祉大学大学院社会福祉研究科心理臨床学科修了。修士(文学・臨床心理学)

佐藤さやか[サトウサヤカ]
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域・司法精神医療研究部臨床援助技術研究室長。精神・神経科学振興財団リサーチレジデント、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所社会復帰研究部常勤研究員、同精神保健相談研究室長を経て、現職。日本精神障害者リハビリテーション学会理事。博士(人間科学・早稲田大学)。臨床心理士、精神保健福祉士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。