内容説明
本書は、アンデルセンを中心に発刊された『リフレクティング・チーム』を本邦のために、著者自ら『リフレクティング・プロセス』として編集し直したもので、本書のために書き下ろした思惟的論文も収載する。「リフレクティング・チーム」とは、セラピストと観察者、そしてクライエントが互いに意見を反響させ、異なった循環を生み出すことで解決を図る技法である。しかし、そこから発生した「リフレクト」という概念は単なる技法論にとどまらず、会話や解釈、言語そのものにまで連関しているもので、ナラティブセラピーをはじめとするポストモダン・セラピーに深い影響を与えている。読者は読了後、自身のパラダイムが転換していることに気づかされるだろう。21世紀を生き抜くすべての心理療法家のために。
目次
第1部 リフレクティング・チーム(リフレクティング・チームの背景と歴史;基本的概念と実践の構造;実践のための指針)
第2部 対話についての対話(マイクとある問題についてのさまざまな定義;旅立ち、見送り、置き去りについての話―リフレクティングによる4つの話し合い)
第3部 さらなるリフレクションズ(本書の終わりは新たな始まり;‘The Reflecting Team’に対する2年後のリフレクション;1994年、6年後の本書との再会)
著者等紹介
鈴木浩二[スズキコウジ]
国際心理教育研究所、北海道医療大学大学院
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